【基本】
① 品詞と文型
② 名詞のかたまり ( 名詞句 / 名詞節 )
③ 形容詞のかたまり ( 形容詞節 / 形容詞句 )
④ 副詞のかたまり( 副詞句 / 副詞節 )
文型を見分ける必要ってなんだと思いますか?
1つには、
文型がわからないと英文を書けない。(ライティング)
もう1つには、
文型がわからないと英文を正確に読めない。(リーディング)
この2つの点から、文型を理解する絶対に必要です。日本語と違い、英語には助詞(てにをは)がないので、【文型】、つまり【語順】が非常に大切になります。
そして特殊な構文を除き、この【語順】を決めるのは、【動詞】になります。
【動詞】が後ろにくる語順を決めることになります。
だから、最初に動詞の使い方をある程度覚えることが大切です。
これについては以前の記事で触れているので確認してください。↓
それでは演習をしながら確認して行きましょう。
Practice 以下の英文の文型を指摘し、訳してみてください。
1. We got to the station after we walked ten minutes.
2. They got tiredafter we walked ten minutes.
3. He got an ice at the supermarket.
4. He got me an ice.
5. He got everything ready for me.
6. I got my older brother to correct my English essay.
解答
文型と訳に注目してください。
(1)は第1文型(SV)で「着きました」という意味でgetが使われています。
(2)は第2文型(SVC)で特に訳されずにgetが使われています。(状態の変化を表している。)
(3)は第3文型(SVO)で「手に入れる」という意味でgetが使われています。皆さんが知っている一般的なgetの意味です。
(4)は第4文型(SVOO)で「くれた」という意味でgetが使われています。
(5)は第5文型(SVOC)で「OをCの状態にした」という意味でgetが使われています。
(6)も第5文型(SVO to do)で「Oに〜させた」という使役の意味でgetが使われています。
このように、文型によって【get】の意味は変化します。
単語の意味だけを覚えるのではなく、文型を理解することが、正しく英語を理解するために重要であるということです。
解説
第1文型(SV) の特徴
第1文型は基本的に
”S V 前置詞 〜”
の形で使われます。第1文型の動詞(V)は
「〜である / 移動する」
と訳すと、ほとんどの場合意味が通じます。これは第1文型の動詞が、主語(S)の存在や動きを表す特徴があり、後ろの前置詞の意味が、動詞の意味に影響を与えます。
第2文型(SVC) の特徴
第2文型は基本的に
”S = C”の関係が成り立つ
第2文型の動詞(V)は
「〜なる / =(訳さない) 」
と訳すと、ほとんどの場合意味が通じます。
補語(C)の部分には、名詞か形容詞が使われるのですが
形容詞がきたら、補語が確定なので、動詞の意味がわからなくても「〜なる / = 」で考えれば、ほとんどの意味が成り立ちます。
第3文型(SVO) の特徴
第3文型では、基本的に動詞の意味を覚えるしかありません。なかなか、推測ができないものです。
ただし、S V that 節がきた場合
Sが人の場合「Sが言う/考える」
Sが物の場合「Sが示す」
と訳すと、ほとんどの場合意味が通じます。
S V that 節が使われていて、動詞(V)の意味がわからない場合は、この意味を思い出しましょう。
第4文型(SVO1O2) の特徴
第4文型は基本的に
”S V O1 O2”
の形で使われます。第4文型の動詞(V)は
「O1(人) に O2(物)を 与える」
と訳すと、ほとんどの場合意味が通じます。これは第4文型の動詞が、「授与動詞」と呼ばれ
「人に物を与える」
と表す特徴があり、後ろのO1=人 、O2=物を置いてこの形が成り立ちます。
この第4文型は、ほとんどがこの意味で通じます。もっとありますが例を下にあげます。
授与動詞の例
give, show, send, tell, teach、buy, cook, make など
第4文型には
「O1(人) にO2(物)を 奪う/与えない」
という、全く逆の意味をとる動詞(V)があります。これは、例外として覚えてしまいましょう!
deny O1(人) O2(物) : (人)に(物)を与えない
spare O1(人) O2(苦労) : (人)に(苦労)を与えない
※ O2に時間が来る場合は、「時間を割く= 時間を与える」の意味で使われます。
spare O1(人) O2(時間) :(人)に(時間)を割く
save O1(人) O2(労力) :(人)から(苦労)を奪う(=取り除く)
charge O1(人) O2(金) :(人)から(金)を奪う(=請求する)
cost O1(人) O2(命) :(人)から(命)を奪う(=犠牲にする)
cost O1(人) O2(金) :(人)から(金)を奪う(=かかる)
take O1(人) O2(時間) :(人)から(時間)を奪う(=かかる)
owe O1(人) O2(金) :(人)に(金)を奪う(=借りている)
以上の第4文型をとる動詞は、「与える」という意味の逆の意味「奪う、与えない」という意味で使われる例外です。ここで確認して置いてください。
第5文型(SVOC) の特徴
第5文型(SVOC)特徴は
SVOCのOとCには、主語と述語の関係がある
第5文型の訳し方は、動詞(V)の種類によって2つに分類できます
①知覚(五感)動詞 /思考系動詞は
「”OがCだと(知覚/思考)する」
と左から右に直接訳せば、ほとんどの場合意味が通じます。
OとCには、意味上のS Vの関係があります。OとCは主語と述語の関係であることを理解しましょう。
ex) I saw him enter the room.
(私は見た → 彼が(S)部屋に入っていく(V)のを)
S=I (私は)
V=saw (見た)
O=him (彼が) ⇦意味上のS(主語)
C=enter the room (部屋に入っていく) ⇦意味上のV(述語)
● 知覚(五感)動詞
- 「見る系」 see, look at, watch, observe(観察する), perceive(知覚する),
- 「聞く系」 hear, overhear(ふと耳にする), listen to
- 「感じる系」 feel, notice,
- 「嗅ぐ系」 smell
- 「味わう」 taste
● 思考系動詞: 「OをCだとみなす/考える/証明する」 (一般にV+O+(to be)+C )
- think 考える
- believe 考える
- consider 考える / みなす
- prove 証明する
- suppose 考える / みなす
② その他の第5文型の動詞(V)
「Sが原因で(Sのおかげで・せいで/Sによって)、OがCする(になる)」
と訳せば、ほとんどの場合意味が通じます。この場合、V(動詞)を訳す必要はありません。
OとCには、意味上のS Vの関係があります。OとCは主語と述語の関係であることを理解しましょう。
“get”のSVOCの文を例に見てみましょう。
ex) I got my older brother to correct my English essay.
*correct :訂正する
直訳: 私は、英作文を兄に訂正させた。
特徴: 私が原因で → 兄は(S)私の英作文を訂正した(V)
S=I (私は)
V=got ※訳さない
O=my older brother (兄が) ⇦意味上のS(主語)
C=to correct my English essay (英作文を訂正した) ⇦意味上のV(述語)
● 超一般
- call「OをCと呼ぶ」
- name「OをCと名付ける」
- choose / elect 「OをCに選ぶ」
● 一般 : 「OがCであるようにVする」
- leave O C(OをCのままにしておく)
- keep O C(OをCであるよう保つ)
- find O C 「OがCだとわかる」
- drive O C(OがCになるよう追いやる)
- get O C(OをCの状態にする)
- hold O C(OをCであるよう保つ)
- lay O C(OをCの状態に置く)
- let O C(OをCの状態にしておく)
- make O C(OをCにする)
- render O C(OをCの状態にする)
- set O C(OをCの状態にする)
- turn O C(OをCにかえる)
● 使役動詞
- make 「OにCさせる」
- have 「OにCしてもらう」
- let 「OにCさせてもらう」
● SVO to do: 「OにCするのを(するよう)Vする」
- allow/permit 「許可する」
- enable「可能にする」
- encourage「奨励する」
- force/compel/oblige「強制する」
- advice「アドバイスする」
- expect「期待する」
- ask「頼む」
- want「望む」
- cause「引き起こす」
- require/request「要求する」
- determine「決心させる」
- urge「促す」
それでは、文型の特徴を生かして、補充問題を訳してみましょう。
補充問題 以下の英文の文型を指摘し、訳してみてください。
1. We have broken free.
2. Automation has rendered many traditional skills useless.
3. The Internet affords you opportunities.
4. He got me the towel.
5. the earth revolved around the sun.
6. We all consider it wrong to cheat in the exam.
7. He remained silent.
8. Joes brave action cost him his life.
解答・解説
文型と訳に注目してください。
(1)はfree(形容詞)がbreak(動詞)の後ろにきているので、第2文型(SVC)だと判断します。形容詞は文型の中では絶対にC(補語)にしかなりません。
第2文型の時は「〜なる / =(訳さない) 」なので「私たち=自由 / 私たちは自由になる」と訳せば問題ないです。
この”break”の使い方はかなりマニアックで訳しにくいですが、この訳に当てはめれば良いだけです。
(2)はrender(動詞)の後ろに、”many traditional skills”と”useless”がきています。skillが名詞で、uselessが形容詞と判断すれば、第5文型(SVOC)だと判断できます。形容詞は、文型の中では絶対にC(補語)にしかなりません。
第5文型は「Sが原因で(Sのおかげで・せいで/Sによって)、OがCする(になる)」と訳せば、動詞の意味がわからなくても推測できます。
この場合「自動化が原因で、多くの伝統的技術が使えなくなる」と訳せば、”render”の意味がわからなくても推測できます。
(3)はafford(動詞)の後ろに、”you”(人)と “opportunities”(物)がきています。もちろん、両方とも名詞なので、第4文型(SVOO)だと判断できます。
第4文型は「O1(人) に O2(物)を 与える」と考えれば、動詞の意味がわからなくても推測できます。
この場合「インターネットが、あなたに好機を与える」と考えれば、”afford”の意味がわからなくても推測できますね。
(4)はgot(動詞)の後ろに、”me”(人)と “the towel”(物)がきています。両方とも名詞なので、第4文型(SVOO)だと判断できます。
第4文型は「O1(人) に O2(物)を 与える」と考えて、「彼は私にタオルを与えた(くれた)」という意味になります。
“get”を「手に入れる、得る」という意味だけで理解すると、逆に混乱してしまいますね。ここは文型から意味を判断しましょう。
(5)は”revolve”(動詞)の後ろに”around”(前置詞)がありますね。この時点で後ろに目的語がないので、第1文型(SV)となります。
第1文型は「〜である / 移動する」と考えれば、動詞の意味がわからなくても推測できます。
この場合「地球は太陽の周りを移動する」と考えれば、”revolve”の意味がわからなくても推測できますね。
(6)はconsider(動詞)の後ろに、”it”と”wrong”が来ています。wrongは形容詞なので C(補語)になります。このことから第5文型(SVOC)だと判断できます。
considerは 思考系動詞なので、「”OがCだと(知覚/思考)する」と左から右に直接訳せば、ほとんどの場合意味が通じます。
この場合「私たちはそれが間違っていると考える」と訳せば、問題ありません。
(7)は”remain”(動詞)の後ろに”silent”(形容詞)があ流ので、第2文型(SVC)だと判断します。形容詞は文型の中では絶対にC(補語)にしかなりません。
第2文型は「〜なる / =(訳さない) 」なので「彼は静かになる/彼は沈黙した」と訳せば問題ないです。たとえ”remain”が訳せなくても推測できますね。
(8)はcost(動詞)の後ろに、”him”(人)と “his life”(命)がきています。両方とも名詞なので、第4文型(SVOO)だと判断できます。
第4文型は「O1(人) にO2(物)を 奪う/与えない」という意味でも使われます。このパターンで使われる動詞あは多くないので、覚えてください。
この場合「彼の勇敢な行動が、彼から命を奪った(犠牲にした)」と訳せば、問題ありません。
まとめ
文型の重要性を理解いただけたでしょうか。
文型は
動詞で決まる
そして、動詞の意味は
文型で決まることがある
ということ理解してください。
日頃から文型(語順)を意識することで、英語の正しい理解につながりますし、ライティングでは絶対に必要な知識です。
以下に5文型のポイントをまとめます。
第1文型(SV) の特徴は、動詞に「〜である / 移動する」という本質的な意味がある。
第2文型(SVC)の特徴は、「Cになる / S=C(訳さない)」という本質的な意味と関係があり。動詞は訳さなくても意味が通じる。
第3文型(SVO)は、特に特徴がありません。動詞の意味をちゃんと覚えましょう。
ただし、S V that 節がきた場合
Sが人の場合「Sが言う/考える」
Sが物の場合「Sが示す」
第4文型(SVOO)の特徴は、動詞に以下の2つの本質的な意味があります。
①「O1(人) に O2(物)を 与える」
②「O1(人) にO2(物)を 奪う/与えない」
基本お意味は①の「与える」の意味なので、②を例外として覚えましょう。
第5文型(SVOC)の特徴は、以下の2つの本質的な意味があります。
① 知覚(五感)動詞 / 思考系動詞は「”OがCだと(知覚/思考)する」
② その他の第5文型の動詞は「Sが原因で(Sのおかげで・せいで/Sによって)、OがCする(になる)」
文型を理解が、皆さんの英語理解に確実に繋がります。
ただし、「単語を覚えなくても良い」という意味ではないので、勘違いはしないでください。
ここで大切なのは、日頃から動詞を覚えるときも文型を意識することです。
意味と文型が一致したときに、本当に正しい英語力になります。最初は大変かもしれませんが、少しずつ意識していくことをオススメします。
以前の記事でも文型についてまとめているので、品詞や文型の基礎がわからない場合は確認してください↓
最後までお読みいただきありがとうございました。
【基本】
① 品詞と文型
② 名詞のかたまり ( 名詞句 / 名詞節 )
③ 形容詞のかたまり ( 形容詞節 / 形容詞句 )
④ 副詞のかたまり( 副詞句 / 副詞節 )