動名詞

動名詞の基本

坪田塾

動名詞の基本用法

[文法ポイント]=動詞を名詞化したもので「名詞のはたらき」をします。

1.動名詞の形       : - ing

2.意味              : 「~すること」

3. 役割(使われる場所): S(主語)、O(目的語)、C(補語)、前置詞の目的語(前置詞の後ろ)で使われる。

動名詞は名詞のカタマリとして、名詞のはたらきをします。名詞のカタマリについて詳しく知りたい人はこちらの記事を確認してください。

英文解釈の基礎 -その2-【名詞のかたまり(名詞句/名詞節)】名詞句と名詞節という言葉はよく聞きますが、実際にどのような形で、どこで使われるのかを、例文を用いて説明します。...

例文で使われている場所を確認していきましょう。

例文

例文1では動名詞「-ing」がS(主語)の位置で使われています。

例文2では動名詞「-ing」がC(補語)の位置で使われています。

例文3では動名詞「-ing」がO(目的語)の位置で使われています。

例文4では動名詞「-ing」が前置詞の目的語の位置で使われています。

このような場所で使われるのが動名詞です。動名詞を見たときは、どの場所で使われるかを意識してみましょう。

動名詞の意味上の主語 ( 所有格/目的格 + – ing )

動名詞の意味上の主語は、動名詞の前に 所有格 もしくは 目的格 で表す。

※ 普通名詞や固有名詞は基本的にそのまま表す。

例文で確認していきましょう

例文

ex1) My friends are sure of my / me   winning the race.

「私の友人は、私がレースに勝つこと確信している」

*「〜を確信している」は”be sure of A”を用います。

Practice ( )内の表現を意味上の主語として入れ、文を完成させなさい。

  1) It would be difficult to choose the best partner.  ( I )

訳:私がベストパートナーを選ぶのは難しいだろう。

  2) It is very kind to show me around the town. (you)

訳:街を案内してくれるなんて、あなたはとても優しい。

  3) Would you mind turning off the air conditioner?  ( I )

訳:(私が)エアコンを切ってもよろしいですか。

4) He insisted on studying abroad.    ( I )

訳:彼は私が留学するよう強く主張した。

  5) He insisted on returning with him.   (his father)

訳:彼は父が彼と一緒に帰ると言い張った。

  6) I’m looking forward to coming out.    (the truth)

訳:真実が明らかになる(出てくる)のを楽しみにしている。

解答

  1) It would be difficult for me to choose the best partner.  ( I )

→ to 不定詞の意味上の主語の振り返りです。to不定詞の前に”for A”を入れて、”for A to do”の形にします。

  2) It is very kind of you to show me around the town. (you)

→ to 不定詞の意味上の主語の振り返りです。

形容詞が【人の性格や性質】を表す場合、to不定詞の前に”of A”を入れて、”形容詞 of A to do”の形にします。この英文では”kind(優しい)”が使われているので、”of A”の形にします。

to 不定詞の意味上の主語に関しては以下の記事をご覧ください

不定詞 【基礎④】-to 不定詞の否定・to 不定詞の意味上の主語-to 不定詞の意味上の主語と否定について、まとめました、練習問題を解きながら、その意味を確認していきましょう。...

 

3) Would you mind my / me turning off the air conditioner?  ( I )

→ 動名詞の意味上の主語は動名詞の前に【所有格/目的格】を置きます。

4) He insisted on my / me studying abroad.    ( I )

→ 動名詞の意味上の主語は動名詞の前に【所有格/目的格】を置きます。

  5) He insisted on his father returning with him.   (his father)

→ 動名詞の意味上の主語は動名詞の前に【所有格/目的格】を置きます。”his father”は普通名詞なので、そのまま置けば大丈夫です。

  6) I’m looking forward to the truth coming out.    (the truth)

→ 動名詞の意味上の主語は動名詞の前に【所有格/目的格】を置きます。”the truth”は普通名詞なので、そのまま置けば大丈夫です。

動名詞の否定 ( not/never + -ing )

動名詞を否定する時は、動名詞の直前に not / never を置きます。

例文で確認していきましょう

例文

ex2)   My friends are sure of not(never) winning the race.

「私の友人は、そのレースに勝てないことを確信している」

Practice 否定語(not/never)を英文に挿入し、日本語の意味に合う英文に書き換えなさい。

1)He insisted on paying money. 「彼は、お金を絶対に払わないと主張した。」

2)I’m proud of being late for school everyday. 「私は、学校に遅刻しないことを誇りに思っている。」

3)She is afraid of being able to go with her. 「彼女は、私達が彼女と一緒に行けないことを恐れている。」

解答

1)He insisted on not paying money. 「彼は、お金を払わないと主張した。」

→「絶対に〜しない」という強い否定表現があるので、動名詞の直前に never を置きます。

2)I’m proud of not being late for school everyday. 「私は、毎日学校に遅刻しないことを誇りに思っている。」

→「遅刻しない」という否定があるので、動名詞の直前に not を置きます。

3)She is afraid of not being able to go with her.「彼女は、私達が彼女と一緒に行かないことを恐れている。」

「行けない」という否定があるので、動名詞の直前に not を置きます。

動名詞の受動態( being p.p )

動名詞の受動態、 “being p.p” の形で「~されること」と表す。

*p.p = 過去分詞

例文で確認していきましょう

例文

ex3)  Jessica was disappointed at  not being invited   to the party.   

「ジェシカはパーティーに招待されないことにがっかりした。」

→ 「されない」という否定もあるので、”not”を忘れずに入れます。

*be disappointed at A 「Aにがっかりする」

*invite A to B 「AをBに招待する」

本来の受動態の形は”be + p.p”でしたね。

動名詞にするには、”be”→”being”にするだけです。

Practice 日本語の意味に合うように、下線部に正しい語句をいれなさい。

1)He is ashamed of             by his teacher.  scold 叱る
訳:彼は、先生に叱られることを恥じている。

* be ashamed of A : Aを恥じる

2)I’m proud of             by my parents.     praise 褒める
訳:私は、両親にいつも褒められることに誇りに思っている。

*be proud of A : Aを誇りに思う

3)She is afraid of               by the police.   arrest 逮捕する 
訳:彼女は、私が警察に逮捕されることを恐れている。

*be afraid of A : Aを恐れている

解答

1)He is ashamed of being scolded by his teacher. 
訳:彼は、先生に叱られることを恥じている。

→ 前置詞の目的語として動名詞を使います。

訳が「叱られる」となっているので、動名詞の受動態である”being p.p”を使い、“being scolded”となります。

2)I’m proud of being praised by my parents. 
訳:私は、両親にいつも褒められることに誇りに思っている。

→ 前置詞の目的語として動名詞を使います。

訳が「褒められる」となっているので、動名詞の受動態である”being p.p”を使い、“being praised”となります。

3)She is afraid of my(me) being arrested by the police. 
訳:彼女は、私が警察に逮捕されることを恐れている。

→ 前置詞の目的語として動名詞を使います。

訳に「私が」とあるので、意味上の主語である“my(me)”を置きましょう。

また訳が「逮捕される」となっているので、動名詞の受動態である”being p.p”を使い、“being arrested”を続け、“my(me) being arrested”となります。

完了動名詞( having p.p ) = 時制のズレを表す  

述語動詞 ( メインの動詞 ) より 「1つ前の時制」 にするときに

“having p.p” の形で「~したこと」と表す。

例文で確認していきましょう

例文

ex4) Jim is proud of having been a cook in the past.

「ジムは、過去に料理人だったことを誇りに思っている」

*be proud of A 「Aを誇りに思う」

動詞に注目してください。

“Jim is proud” =述語動詞 ( メインの動詞 ) が”is”なので、【現在】を表しています。

“having been a cook in the past” = 現在よりも「1つ前の時制」である【過去】を表しており

誇りに思っているのは【現在】、料理人だったのは【過去】

この時間のズレを表すために、”of”の後ろで”having p.p”(=完了動名詞)を使っています。

Practice 次の1)〜4)の英文を、意味上の主語、完了動名詞に注意しながら、書き換えをしなさい。

1) I’m ashamed that you do such a stupid thing all the time.

    → I’m ashamed of _____________ _____________ such a stupid thing all the time.

※ be ashamed of 〜「~を恥じる」

訳:あなたがいつもそんな馬鹿なことしていることに恥ずかしく思います。

2) I’m ashamed that you did such a stupid thing.         

   → I’m ashamed of _____________ _____________ _____________ such a stupid thing.

訳:あなたがそんな馬鹿なことをしたのは、私は恥ずかしいです。

3) She is proud that she has such a clever son.                      

   →She’s proud of _____________ _____________ such a clever son.

※ be proud of ~ 「~を誇りに思う」

訳:彼女にはそのような賢い息子がいることを誇りに思っています。

4) She was proud that her son had passed the Eiken second grade test.    

    →She’s proud of _____________ _____________ _____________ _____________ the Eiken second grade test

訳:彼女は息子がエイケンの2年生のテストに合格したことを誇りに思っていました。

解答

1) I am(現在) ashamed that you(主語) do(現在)such a stupid thing all the time.

→ I am(現在)ashamed of you(意味上の主語) doing(過去) such a stupid thing all the time.

訳:あなたが(意味以上の主語)いつもそんな馬鹿なことをしている(現在)のは、私は恥ずかしい(現在)です。

1)ではメインの動詞が”is”で現在を表しており、後ろの動詞も”do”で現在を表しています。

【現在 → 現在】で時制が同じときは、普通に動名詞を使いましょう。

意味上の主語の”you”も忘れずに動名詞の前において、“of you doing ~”の形にします。

2) I am(現在) ashamed that you(意味上の主語) did(過去) such a stupid thing.         

→ I am(現在) ashamed of you(意味上の主語) having done(過去) such a stupid thing.

訳:あなたが(意味上の主語)そんな馬鹿なことをした(過去)のは、私は恥ずかしい(現在)です。

2)ではメインの動詞が”am”で現在を表しており、後ろの動詞は”did”で過去が使われています。

【現在 → 過去】で時制がズレたときは、完了動名詞”having p.p”を使います。

意味上の主語の”you”も忘れずに動名詞の前において、“of you having done ~”の形にします。

3) She is(現在) proud that she has(現在) such a clever son.                      

→She is(現在) proud of having(現在) such a clever son.

訳:彼女にはそのような賢い息子がいる(現在)ことを誇りに思っています(現在)。

3)ではメインの動詞が”is”で現在を表しており、後ろの動詞も”has”で現在を表しています。

【現在 → 現在】で時制が同じときは、普通に動名詞を使いましょう。

前の主語“she is proud”とthatの後ろの主語“that she has”が同じなので、意味上の主語は置く必要がないので、 “of havin ~”の形にします。

4) She was(過去) proud that her son(主語) had passed(過去完了) the Eiken second grade test.    

→She was(過去) proud of her son(意味上の主語) having done(過去完了) the Eiken second grade test

訳:彼女は(意味上の主語)息子がエイケンの2年生のテストに合格したこと(過去完了)を誇りに思っていました(過去)。

4)ではメインの動詞が”was”で過去を表しており、後ろの動詞は”had passed”で過去完了を表しています。

【過去 → 過去完了】で時制がズレたときは、完了動名詞”having p.p”を使います。

意味上の主語の”her son”も忘れずに動名詞の前において、“of her son having done”の形にします。

まとめ

それでは今回の動名詞のポイントをまとめて行きます。

[動名詞のポイント]=動詞を名詞化したもので「名詞のはたらき」をします。

1.動名詞の形       : - ing

2.意味              : 「~すること」

3. 役割(使われる場所): S(主語)、O(目的語)、C(補語)、前置詞の目的語(前置詞の後ろ)で使われる。

[動名詞の形の整理]

意味上の主語所有格+-ing / 目的格+-ing
否定形not/never –ing
完了動名詞having p.p
動名詞の受動態being p.p

練習問題を繰り返し解いて、動名詞の形動名詞の使われる場所を意識して、使いこなせるようになってください。

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ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。