分詞構文とは
分詞構文の成り立ちをまず確認していきましょう。
① 接続詞を消す
② 主語を消す (主節の主語と同じ場合)
※主節の主語と異なる場合は残す
③ 動詞を分詞に変える
→ 普通の動詞の場合は現在分詞(-ing)
→ 受け身の場合は過去分詞(-ed)
実際に例文を用いて確認していきましょう。
例文1) As he is a teacher, he has to get up early every morning.
訳:彼は教員なので、毎朝早く起きなければならない。
この例文を分詞構文に変えていきます。
書き換えのステップ
① 接続詞を消す
元の文) As he is a teacher, he has to get up early every morning.
分詞構文) As he is a teacher, he has to get up early every morning.
→ “As(接続詞)”「〜なので」を消します。
② 主語を消す (主節の主語と同じ場合)
※主節の主語と異なる場合は残す
元の文)) As he is a teacher, he has to get up early every morning(主節).
分詞構文) As he is a teacher, he has to get up early every morning(主節).
→ 元の文の下線部の”he”が、後ろの文(主節)の主語”he”と一緒なので消します。
③ 動詞を分詞に変える
→ 普通の動詞の場合は現在分詞(-ing)
→ 受け身の場合は過去分詞(-ed)
元の文) As he is a teacher, he has to get up early every morning(主節).
分詞構文) As he being a teacher, he has to get up early every morning(主節).
→ ”is”を分詞に換えて”being“に変えます。
完成した分詞構文
いかがでしたでしょうか。以下の2つの文は違うように見えますが、全く一緒の意味になります。
元の文) As he is a teacher, he has to get up early every morning.
分詞構文) Being a teacher, he has to get up early every morning.
分詞構文の書き換えは理解できたでしょうか。
他の例文でも書き換えをしてみましょう。
主語を残す分詞構文(独立分詞構文)
実際に例文を用いて確認していきましょう。
例文2)As there was nobody at home, Jim decided to go out.
訳:誰も家にいなかったので、ジムは外出することにした。
この例文を分詞構文に変えていきます。
書き換えのステップ
① 接続詞を消す
元の文) As there was nobody at home, Jim decided to go out.
分詞構文) As there was nobody at home, Jim decided to go out.
→ “As(接続詞)”「〜なので」を消します。
② 主語を消す (主節の主語と同じ場合)
※主節の主語と異なる場合は残す
元の文) As there was nobody at home, Jim decided to go out.(主節)
分詞構文) As there was nobody at home,Jim decided to go out.(主節)
→ ポイントの※の部分に注目
元の文の下線部の”there”は、後ろの文(主節)の主語”Jim”と異なるので残します。
“there is(are) 構文”は、主節の文と異なるので消すことはできません
③ 動詞を分詞に変える
→ 普通の動詞の場合は現在分詞(-ing)
→ 受け身の場合は過去分詞(-ed)
元の文) As there was nobody at home, Jim decided to go out.(主節)
分詞構文) As there being nobody at home, Jim decided to go out.(主節)
→ ”was”を分詞に換えて”being“に変えます。
完成した分詞構文
ここでは主語を残すパターンを確認しました。
元の文) As there was nobody at home, Jim decided to go out.
分詞構文) There being nobody at home, Jim decided to go out.
参考書などでは「独立分詞構文」という名前がついていますが、文法の名前より、分詞構文のパターンとして覚えていきましょう。
分詞構文の否定形
分詞構文の否定文の作り方について確認していきましょう。
以下の文を分詞構文に書き換えて見てください。
例文3) As they didn’t know the way, they soon got lost.
訳:彼らは道を知らなかったので、すぐに道に迷いました。
分詞構文→
例文を用いて形を確認してみましょう。
例文3) As they didn’t know the way, they soon got lost.
分詞構文) Not knowing the way, they soon got lost.
書き換えのステップは今まで同じです。
しかし、③の動詞を分詞に変える時に注目!!
分詞構文の否定形 → “not – ing”
分詞構文の否定形は”not”を分詞の前に置いて”not – ing”で表します。
例
we didn’t have → not having
we are not tired → not being tired
分詞構文の完了形
分詞構文の完了形の作り方について確認していきましょう。
以下の文を分詞構文に書き換えて見てください。
例文4) As I had made a mistake before, I paid careful attention.
訳:以前に間違えたので、細心の注意を払いました。
分詞構文→
例文を用いて形を確認してみましょう。
例文4) As I had made a mistake before, I paid careful attention.
分詞構文) Having made a mistake before, I paid careful attention.
書き換えのステップは今まで同じです。
しかし、③の動詞を分詞に変える時に注目!!
分詞構文の完了形 → “having + 過去分詞”
分詞構文の完了形はを”having + 過去分詞”で表します。
例: we have had → having had
そもそも分詞構文て、どんな時に使うの?
そもそも分詞構文なんて使う必要ありますか?
良いな質問ですね。
実は私たち日本人も日常的に使っています。
例えば、キミは家に帰ってから何をするか日本語で言ってみ!
えーっと、
家に帰ったら
まずお風呂に入って
着替えてから
食事をして
携帯でゲームをして
あとはその日によりますかね。
なるほど、いまキミは分詞構文の作りと似たようなことをしていたよ。
まずキミの説明には、主語も接続詞もはっきり言ってなかったでしょ?!
えっ?
どういうことですか?
無意識だからわからんかっただろうけど
あなたは「家に帰ったら、まずお風呂に入って、着替えてから、食事をして、携帯でゲームをして」と言っていたね。
その言葉にまず主語がないのがわかるね。
確かにそうですね!!
誰が話しているか話す必要がなく、同じ主語がくる場合は、省略しても通じるということです。
分詞構文でも、主語が同じ場合は省略して大丈夫ということだから、似てるね!
なるほど!!
確かに日常で当たり前のように使ってますね。
さらにキミの言葉には接続詞もない。
「家に帰ったら、まずお風呂に入って、着替えてから、食事をして、携帯でゲームをして」
というあなたの文の中に、もし主語や接続詞を入れたら、おそらくこうなります。
「私は家に帰ったら後、私はまずお風呂に入って、それから私は着替えて、その後私は食事をし、最後に私は携帯でゲームをします」
なるほど!!
会話でこんなこと言ったらちょっとくどいですね。
そうですね。
でも、接続詞や主語をちゃんと使ったらこういう文章になります。
それを避けるために、接続詞や主語がわかっているときは、わざわざ言わないということです。
分詞構文でも同じようなことをしています。
納得できました。
なんか新しい文法で難しそうだったけど、
すごい便利な表現なんですね。
そうですね。
納得したら、あとは例文と一緒に覚えましょう!
Practice (練習問題)
下線部を分詞構文にして、書き換えなさい。
(書き換えのステップをもう一度意識しながら、分詞構文にしてください。)
① 接続詞を消す
② 主語を消す (主節の主語と同じ場合)
※主節の主語と異なる場合は残す
③ 動詞を分詞に変える
- As I felt dizzy, I sat down on the bench.
- As Tom was poor, he couldn’t afford to buy her a ring.
- We felt Tokyo at 9 o’clock, and arrived at Osaka at noon.
- As I didn’t know what to say, I just sat there.
- Since his memo was written in a hurry, it was hard to read.
- As he has lost his parents, he has no one to depend on now.
- Because he hadn’t been there before, he soon got lost.
- When she found her lost ring, she jumped for joy.
- Because it was sunny, Mary decided to sit out on the grass.
- When the earth is seen from the moon, it must look like a ball.
- We stood chatting for one hour and we forgot to go shopping.
- As John was ill, Peter had to do two men’s work.
- As there was nobody at home, Jim decided to go out.
- After all the work was done, the men went home.
- As they didn’t know the way, they soon got lost.
- As I had made a mistake before, I paid careful attention.
まとめ
それでは分詞構文をまとめていきましょう。
分詞構文の作り方
① 接続詞を消す
② 主語を消す (主節の主語と同じ場合)
※主節の主語と異なる場合は残す
③ 動詞を分詞に変える
→ 普通の動詞の場合は現在分詞(-ing)
→ 受け身の場合は過去分詞(-ed)
分詞構文のバリエーション
独立分詞構文 ※ 主節の主語と異なる場合 | ”S – ing” |
分詞構文の否定形 | “not – ing” |
分詞構文の完了形 | “having 過去分詞” |
今回は分詞構文の作り方と形のバリエーションについて説明しました。
ぜひ下の例文と一緒に、この活用を覚えてください。
例文1) Being a teacher, he has to get up early every morning.(分詞構文)
例文2)There being nobody at home, Jim decided to go out.(独立分詞構文)
例文3)Not knowing the way, they soon got lost.(分詞構文の否定形)
例文4)Having made a mistake before, I paid careful attention.(分詞構文の完了形)
今日もありがとうございました。