本記事では赤ちゃんのための絵本を紹介していますが、こちらは私自身で一度使っておすすめできるものを紹介しています。(今後変わる可能性もございます。)
・0歳児(赤ちゃん)から英語を学ばせるべきなの?
・赤ちゃんに英語を教えるデメリットはある?
・赤ちゃんに英語の聞き流しは効果あるの?
・自分が英語を話せなくても大丈夫?
最近では多くの家庭で、赤ちゃんや幼児期から英語を教育する家庭が増えています。
そして私の学生時代に比べて、子どもの英語力が驚くほど伸びています。英語力の高い子どもに聞くと、ほぼ全員が家庭教育の一貫で英語を学んでいます。
私は英語を10年以上教えてきましたが、子どもが英語を話せるようになるには、正直学校教育だけでは不可能に近いです。
そもそも学習時間が足りないませんし、多くの学校の英語教育は入学試験に特化されています。
このような状況で、学校教育に依存せずに英語力を身につけるために、いま注目されているのが0歳児の英語教育になります。
しかし「0歳児の英語教育」に関する疑問や不安があると思います。
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なぜ0歳児から英語を学ばせるべきなのか?
上の図は新しい言語の文法能力と学び始める年齢の示したものです。
言語学者のジョンソンとニューポート博士の研究(1989)によれば、図のように7歳からは新しい言語の習得能力は急激に下がり、年齢を重ねるごとに下がっていくということがわかっています。
この学習曲線がさまざまな第二言語学習研究のデータを代表するもので、多くの科学者が認めています。
音声学習の重要な時期は生後 1 年(0歳)の終わりまでに、新しい言語の音声に触れいるかがカギとなります。また言語の構造(文法)を学習するのは、生後18 か月(1歳半)から 36 か月(3歳)の間が、一番盛んになるようです。
逆に単語(語彙)の学習は、生後 18 か月(1歳半)から急激に伸びるようですが、言語学習の他の側面(音声や文法)ほど、年齢による制限があるようです。
大切なことはさまざまな研究で、音声学習は非常に早い段階で始まり、生後1年(0歳)の終わりまでが重要だということです。逆に生後1年の後半では音の区別の認識が低下することがわかっています ( Best and McRoberts, 2003 , Rivera-Gaxiola et al., 2005)。
例えば英語の“L”と”R”の区別は、生後 8 ~ 10 か月の間に低下してしまうことも、クール博士の研究で実証されています ( Kuhl et al., 2006 ) 。
また、赤ちゃんのうちに英語の音声を習得すると、その他の領域である文法などの習得も早くなるということもわかっています。
なぜ赤ちゃんは言語学習に優れているのか?
たとえば、日本人の乳児であれば日本語の脳の神経構造が一度確立されてしまうと、新しい言語(英語など)の音声は排除されてしまうそうです。
逆に日本語の音声だけを選択して、効率を最大化する設計になっているということです。
乳児は無意識に必要な情報だけを絞り、「選択と集中」をして最も効率よく言語を身につけることができます。
0歳児に英語を教えるデメリットはある?
第二言語学習の第一人者である白井恭弘教授は以下のように述べています。
“十分に母語(日本語)を聞いて育つ環境にあれば、英語を聞かせるくらいで、日本語に悪影響が出るという心配はほとんど必要ない。“
外国語学習の科学 第二言語習得論とは何か (岩波新書 新赤版1150) [ 白井 恭弘 ]
「極端に英語だけしか聞かせない環境」などにしなければそこまで問題はないということです。日頃は日本語で話しかけていれば、そこまで心配する必要はないということです。
完全なバイリンガルになるかどうかは、子どもの意思も重要になってきます。
あくまでも英語を苦労せずに音声認識ができるレベルになれば十分です。
親が強制的に英語を学ばせようとすることや、子どもにストレスを与えるような環境を作ってしまう、逆に英語嫌いになってしまう可能性もあるので、なるべく子どもが楽しく英語に触れられる環境を作ることを意識することが大切です。
英語の聞き流しは効果あるの?
CDなどの音源から音楽を流すだけだと効果が小さく、母親自身が音楽を楽しみ、ハミングなどをしながらリズムを取らなければ、子どもには伝わりにくいことが明らかになっています。(現在の赤ちゃん絵本と周辺研究の動向 仲本 美央・白梅学園大学)
そのため以下のことを留意する必要があります。
このことから、ただ単にYouTubeやCDなどの音源を流すだけでなく、大人も一緒に学ぶ気持ちで読み上げることが重要です。
YouTubeなどの教材は、英文がついていないため、大人も一緒に読み上げる際はCDなどの音源などがある絵本や教材が必要になります。
赤ちゃんにおすすめの英語教育は?
0歳児期においては、親が英語を身近に感じられる環境を作ることが大切です。
以下の2つの方法が、今すぐにでもできる赤ちゃんへの英語の教育方法です。
1) 絵本の読み聞かせ
2) 英語のYoutube動画を見せる
具体的にオススメの教材を紹介します。
1) 絵本の読み聞かせ
「英語の音源付きの絵本」は赤ちゃんにとって最良の教材ということです。
現在「英語の音源付きの英語絵本」はワールドライブラリー(WORLDLIBRARY)で販売されています。もちろん全ての絵本に英語のCD音源が付属しています。
他にもAmazonなどで、検索する際は「”CD付き”、”幼児”、”英語絵本”」で検索してみてください。
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ワールドライブラリーのCD音源に入っているもの
- Reading
ネイティブスピーカーによる絵本のリーディング音源 - Chanting
ネイティブスピーカーがリズム(チャント)ごとに区切った絵本のリーディング音源 - Singing
絵本の内容をメロディに合わせてネイティブスピーカーが歌う音源
重要な点は❷のリズム付きの音源と❸の歌の音源がついていることです。赤ちゃんは音声やリズムがある情報を好んで聞き取ろうとします。乳幼児教材の多くは歌やメロディーがついていますが、英語絵本にこのような音源がついているのが特徴です。
この教材を扱う際は以下のことを意識するしてください⬇︎
英語の意味は理解し、できる限り発音も真似て一緒に読み上げてください。
英語の意味や発音が不安な方は、私が作ったものを参考にしてください。
日本語訳
発音
聞こえたままの音をカタカナにしたものです。正式なものでないですが、参考にしてください。
A | is for | seed | – | tomorrow’s | apple |
エイ | イズ・フォ | スィード | トゥモロウズ | アポッ | |
B | is for | eggs | – | tomorrow’s | bird |
ビー | イズ・フォ | エッグス | トゥモロウズ | バーズ | |
C | is for | milk | – | tomorrow’s | cheese |
シー | イズ・フォ | ミウク | トゥモロウズ | チーズ | |
D | is for | puppy | – | tomorrow’s | dog |
ディー | イズ・フォ | パピー | トゥモロウズ | ドッグ | |
E | is for | campfire | – | tomorrow’s | embers |
イー | イズ・フォ | キャンプファイア | トゥモロウズ | エンバーズ | |
F | is for | wheat | – | tomorrow’s | flour |
エフ | イズ・フォ | ウィート | トゥモロウズ | フラワー | |
G | is for | bulbs | – | tomorrow’s | garden |
ジー | イズ・フォ | バゥブズ | トゥモロウズ | ガーデン | |
H | is for | yarn | – | tomorrow’s | hat |
エイチ | イズ・フォ | ヤーン | トゥモロウズ | へット | |
I | is for | water | – | tomorrow’s | ice cubes |
アイ | イズ・フォ | ウォーター | トゥモロウズ | アイスキューブ | |
J | is for | pumpkin | – | tomorrow’s | jack-o’-lantern |
ジェイ | イズ・フォ | パンプキン | トゥモロウズ | ジャコランタン | |
K | is for | tomato | – | tomorrow’s | ketchup |
ケイ | イズ・フォ | トメイトー | トゥモロウズ | キャチャップ | |
L | is for | bud | – | tomorrow’s | leaf |
エル | イズ・フォ | バッド | トゥモロウズ | リーフ | |
M | is for | caterpillar | – | tomorrow’s | moth |
エム | イズ・フォ | キャタピラー | トゥモロウズ | モス | |
N | is for | twigs | – | tomorrow’s | nest |
エヌ | イズ・フォ | トゥウィッグス | トゥモロウズ | ネスト | |
O | is for | acorn | – | tomorrow’s | oak tree |
オー | イズ・フォ | エイコーン | トゥモロウズ | オークチュリー | |
P | is for | clay | – | tomorrow’s | pot |
ピー | イズ・フォ | クレイ | トゥモロウズ | ポットゥ | |
Q | is for | scraps | – | tomorrow’s | quilt |
キュー | イズ・フォ | スクラップス | トゥモロウズ | クイルト | |
R | is for | grapes | – | tomorrow’s | raisins |
アール | イズ・フォ | グレィプス | トゥモロウズ | レイズンズ | |
S | is for | vegetables | – | tomorrow’s | soup |
エス | イズ・フォ | ベジタブルズ | トゥモロウズ | スープ | |
T | is for | bread | – | tomorrow’s | toast |
ティー | イズ・フォ | ブレッド | トゥモロウズ | トースト | |
U | is for | stranger | – | tomorrow’s | us |
ユー | イズ・フォ | ストレンジャー | トゥモロウズ | アス | |
V | is for | paper | – | tomorrow’s | valentine |
ヴィー | イズ・フォ | ペイパー | トゥモロウズ | バレンタイン | |
W | is for | stones | – | tomorrow’s | wall |
ダブリュー | イズ・フォ | ストーンズ | トゥモロウズ | ウォール | |
X | is for | bones | – | tomorrow’s | x-ray |
エックス | イズ・フォ | ボーンズ | トゥモロウズ | エックスレイ | |
Y | is for | sheep | – | tomorrow’s | yarn |
ワイ | イズ・フォ | シープ | トゥモロウズ | ヤーン | |
Z | is for | countdown | – | tomorrow’s | zero |
ズィー | イズ・フォ | カウッダウン | トゥモロウズ | ズィロ |
必要であれば以下からPDFファイルをダウンロードしてください。
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2) 英語のYoutube動画を見せる
Youtubeでは乳幼児や子ども向けの動画が大量に公開されています。
赤ちゃんが見るものとしておすすめなのは、英語の音声を学べる「フォニックス」や「ABC」の動画です。
以下に赤ちゃんにおすすめのYouTubeチャンネルを紹介します。
- フォニクスの基本
(チャンネル : Lotty Learns )
YouTube動画 - フォニクスの基本
(チャンネル : Super Simple ABCs )
YouTube動画 - フォニクスの基本を母音との連結で学ぶ
(チャンネル : ABC Moonsweeti )
YouTube動画 - フォニクスをたくさんストーリー学ぶ
(チャンネル : Lotty Learns )
YouTube動画 - ABCの歌
(チャンネル : Cocomelon – Nursery Rhymes )
YouTube動画 - とにかく楽しい子どものための英語の歌チャンネル
(チャンネル:Pinkfong Baby Shark – Kids’ Songs & Stories )
YouTube動画
❶〜❸は「フォニックス」という、英語の音声を学べる動画教材です。赤ちゃんのうちは音声を学ぶことが大切なので、最初は音声を学べる動画教材を聞かせることが重要です。
❹〜❻は英語の歌にのせて、楽しみながら「ABC」や「簡単な英語」を学ぶ動画です。
イメージとしては❶〜❸のチャンネルのどれかを毎日を聞かせながら、❹〜❻の動画を織り交ぜながら、毎日30分以上聞かせると良いと思います。
この他にも関連動画などでたくさん良い動画が出てくると思います。
歌やリズムのついた簡単な英語を使った動画であればなんでも大丈夫ですので、楽しそうなものがあれば、一緒に歌いながら動画を視聴してください。
よくある質問
大丈夫です。
うまく発音できなくても、CDや映像に合わせて大人が一緒に読み上げたり歌ったりすることが大切です。
個人差はありますが、0歳児から音声を聞かせるだけでも効果はあるようですが、クール博士の研究では、一切大人が介入せずに、映像や音だけを聞かせた赤ちゃんには、ほとんど効果がなかったいう報告もあります。
発音がうまくできなくても、大人が一緒に参加することが大切です。
赤ちゃんに英語を教える時間と頻度については、個人差もありますが30分を目安にすれば問題ないと思います。
実際にクール博士の研究では、生後9ヶ月のアメリカ人の赤ちゃんに、1日25分、4週間に12回(合計5時間)、中国語で絵本を読んだりおもちゃで遊んだら、台湾で中国語を習得した赤ちゃんと同じレベルで、音声を認識できたそうです。
赤ちゃんの音声学習は本当にすごいということです。逆にこの時期に英語の音声学習をすることの重要性を物語っています。
まとめ
0歳児(赤ちゃん)から英語教育を始める場合、子どもが楽しめる環境を作ることが大切です。無理強いをせず、子どものペースに合わせて進めること、親自身が英語に触れることで英語教育に対する意欲を高めること、日常生活の中で英語を自然な形で取り入れることなどが重要なポイントです。また、英語教材を選ぶ際には、音源があるものを選び、なるべく大人が参加しましょう。
注意点としては、子どもの物心がついたときには、無理強いはせずに子どもの意思を尊重することです。子どもが楽しいと思わなければ、続けさせる必要はありません。
早いうちから音声学習をしておくことの重要性は、例え学生時代に英語が興味がなくても、子どもが大人になって英語に興味を持ったとき、英語の習得がスムーズに行く可能性が大きいということです。
乳幼児教育において大切なことは、「学びの土台」を作ってあげること。
子どもの物心がついたときは、子どもが興味を持ったことを優先させるべきですが、
土台を作るのは大人の責任になると思います。
そして、その土台は親御様の知識や行動で決まることが多いと思います。
英語の土台は音声学習であり、その効率が最大化できるタイミングは、0歳児です。
たとえ将来的に子どもが英語を使わなくても、その土台を作ることは大切なのではないかと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。