ここでは”wish”を使った仮定法の表現を確認していきましょう。
まずは以下の例文を比較してみましょう。
1) I wish (that) the weather would be fine today.(今日は天気が良かったらいいのに)
2) I hope (that) the weather will be fine tomorrow.(明日は天気がいいといいのですが)
that以下の文に注目してください。
1)の”wish”の例文では助動詞の過去が”would”が使われており、仮定法が使われています。
2)の”hope”の例文では動詞が”will be”が使われています。
両方とも願望を表す動詞ですが、
“wish”は 「現実には起こりえない」こと願うときに使いいます。(=仮定法)
“hope”は「現実に起こりうる」ことを願うときに使います。
1)の”wish”を使った例文では、 仮定法の目印となる”would”が使われていますね。
仮定法の重要なポイントはこの二つです。
①「現実には起こりえない妄想です」という話し手の気持ちを表す。
② その気持ちを表す目印として、時制を1つ過去にズラします。
仮定法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
wish 仮定法の使い方
“wish 仮定法”は「過去、現在、未来への願望」を表すことができます。
まとめると以下のようになります。
過去の願望であれば ➤ S wish (that) S had p.p 「(過去に)~だったらなぁ」
現在の願望であれば ➤ S wish (that) S 過去形 「(いま)~ならなぁ」
未来の願望であれば ➤ S wish (that) S would do 「(将来)~ならなぁ」
いずれも時制を一つ前にずらして、仮定法となっております。
wish 過去形(S did) -過去の仮定-
“I wish that ~”を使う表現は仮定法なので、動詞の時制をズラします。
過去の願望であれば、過去完了形(had p.p)を使います。
He wishes you had been there.
「彼はあなたが(過去に)あそこにいてくれたらと願っている」
※過去完了”had been”が使われており、過去を表した仮定法です。
wish 過去形(S did) -現在の仮定-
“I wish that ~”を使う表現は仮定法なので、動詞の時制をズラします。
今の願望であれば、過去形(did)/助動詞の過去形(could/might do)
I wish I had money.
「お金が(いま)あったらなぁ」
※動詞の過去形”had”が使われています。
I wish I could swim.
「(いま)泳げたらなぁ」
※助動詞の過去形”could”が使われています。
wish would do -未来の仮定・丁寧な依頼-
“I wish that ~”を使う表現は仮定法なので、動詞の時制をズラします。
未来の願望であれば、will(✘)ではなく、would(willの過去形)を使います。
I wish it would stop raining.
「(未来に)雨が降りやんでくれたらいいのですが」
※「雨が降りやむ」は未来のことなので、”will”の過去形”would”が使われています。
仮定法なので、現実にはほぼ起こりえないと話し手は考えています。
I wish you would help me.
「あなたが助けてくれるとありがたいのですが」
※”wish 仮定法”を使って、「丁寧な依頼」を表すこともできます。
If only 仮定法 (wishより強い願望を表す)
“If only”も”I wish”と同じように、願望を表現することができる一つの表現です。
ただし、”only”「ただ〜なら」が入ることで、wishより強い願望を表します。
動詞の形は時制をズラしてください。
If only you were here now.
「(ただ)あなたが今ここにいてくれればなぁ」
If only you had been there.
「(ただ)あなたがあそこにいてくれたらなぁ」
would rather 仮定法過去 (強い願望、丁寧な依頼を表す)
“If only”も”I wish”と同じように、願望を表現することができる一つの表現です。
ただし、would rather の場合は願望というより、丁寧な依頼の意味で使われることが多いようです。
動詞は過去形しか使いません。
I would rather you didn’t smoke here.
「タバコをここで吸わないでくれたらありがたいのですが」
I would rather I stayed here.
「私はここにいたいなぁ」
Practice(練習問題)
( )内の日本語の意味に合うように、下線部に英語を入れて文を完成させなさい。
※日本語の意味に注意して解いてください。
1. I wish I you.
(手伝ってあげられたら)
2. I wish I to the exhibition with you.
(あなたと展示会に行っていたらなぁ)
3. My father wishes he today.(働く必要がなければなぁ)
4. If only he his talent.(才能をむだにしていなかったらなぁ)
5. I would rather here.(あなたが助けてくれたらなぁ)
まとめ
ここでは、「願望」を表す仮定法について学んできました。
まとめると
I wish 仮定法(S would / S did / had done)
▶️現在の願望: wish S 過去形 「(いま)〜ならなぁ」
▶️過去の願望:wish S 過去完了 「(過去に)〜だったらなぁ」
▶️未来の仮定:wish S would do「(未来に)〜ならなぁ」
=If only 仮定法(S did / had done). (wishより強い願望を表す)
=would rather 仮定法(S did / had done). (強い願望、丁寧な依頼を表す)
例文と一緒にパターンを覚えましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。