仮定法

仮定法③ 【ifの省略】

坪田塾

仮定法は、本来は”if”を使った表現ですが、これが省略されてしまうことがあります。

そのパターンは限られていますので、ここで確認していきましょう。

Ifの省略のパターン

仮定法のifを省略すると → 倒置が起きます = 疑問文の形にする

ifの省略が成り立つ4パターン

①仮定法過去のifの省略

“were”を使った仮定法過去の表現

②仮定法過去完了のifの省略

”had p.p”を使った仮定法未来表現

③仮定法未来のifの省略

”should”を使った仮定法未来表現
”were to do”を使った仮定法未来表現

それでは例文を使って見ていきましょう。

①仮定法過去のifの省略

例文

1)If He were here, he would help me with my homework.(仮定法過去)

If Were he here, he would help me with my homework.(ifの省略)

訳:もし彼がここにいたら、彼は私の宿題を手伝ってくれただろうに。

※”if”が省略され、”were”が前にきています。

②仮定法過去完了のifの省略

例文




2)If I had had enough money, I would have gone with you.(仮定法過去完了)

If Had I had enough money, I would have gone with you.(ifの省略)

訳:もし私が十分なお金を持っていたら、私はあなた一緒に行っていただろう。

※ ”if”が省略され、”had”が前にきています。

③仮定法未来のifの省略

”should”を使った例文

3)If you should meet him, tell him to write to me.(仮定法未来”should”)

If Should you meet him, tell him to write to me.(ifの省略)

訳:万一あなたが彼に会ったら、私に手紙を書くように彼に言ってください。

※”if”が省略され、”should”が前にきています。

“were to do”を使った例文

4)If she were to know it, she would get angry.(仮定法未来”were to do”)

If Were she to know it, she would get angry.(ifの省略)

訳:仮に彼女がそれを知ったら、彼女は腹を立てるでしょう。

※”if”が省略され、”were”が前にきています。

Practice(練習問題)

以上の4つのパターンを理解したら実際に問題を解いて見ましょう。

問1 以下の英文を、ifを省略した形に書き換えてください。

1. If I were a doctor, I could help you.

答え

Were I a doctor, I could help you.

(もし私が医者なら、あなたを助けることができたのに)

2. If I had had enough time, I would have talked with you.

答え

Had I had enough time, I could have talked with you.

(十分な時間があったら、あなたと話すことができただろうに)

3. If you should see my sister, tell her to text me.

答え

Should you see my sister, tell her to text me.

(万一私の姉を見たら、テキストメッセージを送るように伝えて)

4. If you were to quit your job now, What would you do next?

答え

Were you to quit your job now, What would you do next?

(仮に今仕事を辞めたら、次に何をしますか)

問2 ( )内の語(句)を、正しい語順に並べ替えてみてください。

1. ( known / I / his plans / had ), I would have stopped him.

答え

Had I known his plans, I would have stopped him.

(私が彼の計画を知っていたら、私は彼を止めただろう)

2. ( I / your position / in / were ), I would follow your mother’s advice.

答え

Were I in your position, I would follow your mother’s advice.

(私があなたの立場だったら、私はあなたの母のアドバイスに従うよ)

3. ( my help / need / you / should ), don’t hesitate to call me.

答え

Should you need my help, don’t hesitate to call me.

( 万一私の助けが必要なら、躊躇せずに電話してね)

4. I would answer differently ( be / the question / asked / I / should ).

答え

→ I would answer differently should I be askedthe question.

(万一私がその質問をされたら、私は違うふうに答えただろう)

問3 空欄に入る正しい選択肢を選んでください。

1. (  ) for your support, we wouldn’t be here.

 1. Not were it   2. It were not   3. Were not it  4. Were it not

答え

→ 4. Were it not (If it were not for → Were it not for)

(あなたのサポートがなければ、私たちはここにいないだろう)

2. (  ) I known more about the man, I would not have trusted him.

 1. If    2. As     3. Were    4. Had

答え

→ 4. Had

(その男性についてもっと知っていたら、私は彼を信用しなかっただろう)

3. (  ) anything happen to you, you can always call me on my mobile phone.

 1. If   2. Should   3. Unless 4. Would

答え

→ 2. Should

(万一あなたに何かが起こったら、あなたはいつでも携帯で電話していいですよ)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

以上が仮定法のifの省略となります。

省略のパターンは限られていますので、ここで例文と一緒にぜひ覚えてください。

古い英語にはもともとifがなかった?

Ifの省略について説明してきましたが、古英語ではもともとifがなかったのです。

ですのでIfは省略されたのではなく、後から接続詞として加わったそうです。

それまでの仮定法は、疑問文の語順で使われていたということです。

疑問文がなぜ仮定法として使われていたかを簡単に説明します。

1)Had you had enough money, you could have come with me.(ifの省略)

Ifの省略を疑問文として考えてみると「十分なお金を持ってたの?」という意味になりますね。

その後ろには何もありませんが”If so (もしそうならば)“という文が隠れていると思ってください。

そうすると文の意味が繋がりますね。

しかし、昔は”if”という接続詞はなかったので、”If so”の部分を取り除きます。

そうすると、仮定法みたいな考え方ができますよね。

今日もありがとうございました。

ABOUT ME
ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。