仮定法は、本来は”if”を使った表現ですが、これが省略されてしまうことがあります。
そのパターンは限られていますので、ここで確認していきましょう。
Ifの省略のパターン
仮定法のifを省略すると → 倒置が起きます = 疑問文の形にする
①仮定法過去のifの省略
②仮定法過去完了のifの省略
③仮定法未来のifの省略
それでは例文を使って見ていきましょう。
①仮定法過去のifの省略
1)If He were here, he would help me with my homework.(仮定法過去)
→If Were he here, he would help me with my homework.(ifの省略)
訳:もし彼がここにいたら、彼は私の宿題を手伝ってくれただろうに。
※”if”が省略され、”were”が前にきています。
②仮定法過去完了のifの省略
2)If I had had enough money, I would have gone with you.(仮定法過去完了)
→ If Had I had enough money, I would have gone with you.(ifの省略)
訳:もし私が十分なお金を持っていたら、私はあなた一緒に行っていただろう。
※ ”if”が省略され、”had”が前にきています。
③仮定法未来のifの省略
3)If you should meet him, tell him to write to me.(仮定法未来”should”)
→ If Should you meet him, tell him to write to me.(ifの省略)
訳:万一あなたが彼に会ったら、私に手紙を書くように彼に言ってください。
※”if”が省略され、”should”が前にきています。
4)If she were to know it, she would get angry.(仮定法未来”were to do”)
→ If Were she to know it, she would get angry.(ifの省略)
訳:仮に彼女がそれを知ったら、彼女は腹を立てるでしょう。
※”if”が省略され、”were”が前にきています。
Practice(練習問題)
以上の4つのパターンを理解したら実際に問題を解いて見ましょう。
問1 以下の英文を、ifを省略した形に書き換えてください。
1. If I were a doctor, I could help you.
2. If I had had enough time, I would have talked with you.
3. If you should see my sister, tell her to text me.
4. If you were to quit your job now, What would you do next?
問2 ( )内の語(句)を、正しい語順に並べ替えてみてください。
1. ( known / I / his plans / had ), I would have stopped him.
2. ( I / your position / in / were ), I would follow your mother’s advice.
3. ( my help / need / you / should ), don’t hesitate to call me.
4. I would answer differently ( be / the question / asked / I / should ).
問3 空欄に入る正しい選択肢を選んでください。
1. ( ) for your support, we wouldn’t be here.
1. Not were it 2. It were not 3. Were not it 4. Were it not
2. ( ) I known more about the man, I would not have trusted him.
1. If 2. As 3. Were 4. Had
3. ( ) anything happen to you, you can always call me on my mobile phone.
1. If 2. Should 3. Unless 4. Would
まとめ
いかがでしたでしょうか。
以上が仮定法のifの省略となります。
省略のパターンは限られていますので、ここで例文と一緒にぜひ覚えてください。
古い英語にはもともとifがなかった?
Ifの省略について説明してきましたが、古英語ではもともとifがなかったのです。
ですのでIfは省略されたのではなく、後から接続詞として加わったそうです。
それまでの仮定法は、疑問文の語順で使われていたということです。
疑問文がなぜ仮定法として使われていたかを簡単に説明します。
1)Had you had enough money, you could have come with me.(ifの省略)
Ifの省略を疑問文として考えてみると「十分なお金を持ってたの?」という意味になりますね。
その後ろには何もありませんが”If so (もしそうならば)“という文が隠れていると思ってください。
そうすると文の意味が繋がりますね。
しかし、昔は”if”という接続詞はなかったので、”If so”の部分を取り除きます。
そうすると、仮定法みたいな考え方ができますよね。
今日もありがとうございました。