比較

比較① 【as 原級 as は本当は「同じ」ではない?】

坪田塾

ここでは、”as 原級 as”を使った比較表現を確認していきましょう。

as 原級 as 本来の意味とは?

まずは以下の例文を確認していきましょう。

例文

The teacher is as tall as my father ( is tall ).

先生は、父(が背が高いの)と同じくらい背が高い。

この一般的な原級を使った文の本来の意味を確認していきましょう。

Point① : 前のasは副詞で「同じくらい」の意味で後ろasは接続詞で「~のように/〜と同様に」の意味

図解

前のasは副詞で「同じくらい」の意味

後ろasは接続詞で「~のように/同様に」の意味

※後ろの”as”は前置詞と考える場合もある

その場合は名詞だけ置く。

”as 原級 as”を使った比較表現の本質を知るために、”as”の役割をしっかり理解しておきましょう。

前と後ろの”as”は役割と意味があることを知っておきましょう。

asの本来の意味は 「イコール(=)」です

asが「イコール」だと考えると

The teacher as(=) tall as(=) my father.

「先生同じくらい(=)高い 〜のように(=) 私の父」

→ 先生は同じくらい高い = 私の父が高いように

Point② : 原級の部分には、形容詞か副詞を使う

as 形容詞 as

1)The teacher is as tall as my father ( is tall ). (形容詞)

先生は父(が背が高いの)と同じくらい背が高い

“as as”の中に形容詞を使った”as 形容詞 as”の形です。

as 副詞 as

2)The teacher speaks as slowly as his father ( speaks ).(副詞)

先生は、父(が話すの)と同じくらいゆっくり話す

“as as”の中に副詞を使った”as 副詞 as”の形です。

このように、原級も部分には、「形容詞か副詞」を使います。

Point③ : 二つの文から成り立つ

”as 原級 as”の文は、本来2つの文から成り立っています。








as 形容詞 as

(A)The teacher is tall. + (B)my father is tall.

”as 原級 as”でつなぐ

(A)The teacher is as tall as (B)my father is tall.

↓ 同じ語句”is tall”は省略しても良い

(A)The teacher is as tall as (B)my father is tall.

↓ 完成形は

The teacher is as tall as my father (is).

2つ目のasは接続詞なので、本来は2つの英文があったことを理解してください。

しかし、同じ語句は省略しても良いので、”my father”や”my father is”だけが残ります。

これが本来の”as 原級 as”の形だと理解しましょう。

“as 原級 as”の基本の形 ( A ≧ B )

形と意味 = ”A as 原級 as B”「Aは、Bと同じくらい(同じかそれ以上)・・・です」

※  副詞のasの「同じくらい」という表現には、「同じかそれ以上」( A ≧ B )という話し手の気持ちが込められています。「同じ」という意味を伝えたければ、”the teacher’s height is the same as my father.” 「先生の身長は父と同じです」という表現になります。

しかし、話し手には「先生の身長は父と同じかそれ以上大きいよ」という主語を強調するために、この”as 原級 as”の表現を使うことが多いです。

二つの英文を”as 原級 as”を使ってつなげてみよう

(A) I am tall  + (B) You are tall

”as 原級 as”でつなぐ。原級は=形容詞”tall”

(A) I am as tall as (B) You are tall

同じ語句”is tall”は省略しても良い

(A) I am as tall as (B) You are tall.

↓ 完成形は

I am as tall as You (are).「私はあなたと同じくらい(同じかそれ以上)背が高い」

このような手順で、比較は何と何を比較しているか考えて使えるようにしましょう。

否定の形 ( A < B )

形と意味 = ”A not as(so) 原級 as B”「Aは、Bほど・・・ではない

→ 否定形はas(so)の前に”not”をおきます。”so”を使っても意味は同じです。

→「同じではない」と訳さず、「Bほど〜ではと訳す。

※副詞のasの「同じくらい」という表現には、「同じかそれ以上」( A ≧ B )という話し手の気持ちが込められています。

ですので、否定の時は

「AはBと同じかそれ以上(A≧B)」を否定し、

「AはBほど〜ない」という意味になります。

「同じではない」という意味にならないことに注意です。

二つの英文を”not as 原級 as”を使ってつなげてみよう

(A) I am tall  + (B) You are tall

↓”not as(so) 原級 as”でつなぐ。原級は=形容詞”tall”

(A) I am not as(so) tall as (B) You are tall

↓ 同じ語句”is tall”は省略しても良い

(A) I am not as(so) tall as (B) You are tall.

↓ 完成形は

I am not as(so) tall as You (are).「私はあなたほど背が高くはない」

数(many)や量(much)を比べる形

形と意味 = ”A as much/many +名詞 as B”「Aは、Bと同じくらい(同じかそれ以上)多くの名詞を~する」 

→ 原級はmuchやmany(形容詞)となり、後ろの名詞とセットで使います。

much=数えられない名詞の前に置く

many=数えられる名詞の前に置く

二つの英文を ”A as much/many +名詞 as B”を使ってつなげてみよう

(A) I have many books  + (B) You have many books 

↓”A as much/many 名詞 as B“でつなぐ。原級は=形容詞”much/many”+名詞

(A) I have as many books as (B) You have many books.

↓ 同じ語句”have many books”は省略しても良い。または、代わりの動詞”do”を使う。

(A) I have as many books as (B) You have many books.

↓ 完成形は

I have as many books as You (do).

「私はあなたと同じくらい(同じかそれ以上)多くの本を持っている。」

Practice

【1】下線部に英語を入れて、英文を完成させましょう。

1.母の髪は私と同じくらいの長さだ。
 My mother’s hair is              .

答え

My mother’s hair is as long as my hair (is).

「Bと同じくらい〜」なので”as 原級 as”を使います。

※ “my hair is”を”mine”にしても大丈夫です。


2.私はほかの生徒ほどうまくテニスをすることができなかった。
 I couldn’t play tennis              .

答え
I have a pen

I couldn’t play tennis as well as other student (could).

「Bほど〜ない」なので、”not as 原級 as”を使います。


3.私の弟は私と同じ数のホットドッグを食べた。
 My little brother ate              .

答え

My little brother ate as many hot dogs as I did.

「Bと同じ数のホットドッグ」なので、”A as much/many +名詞 as B”を使います。

※ “I did”を”me”にしても大丈夫です。

【2】次の日本文を英語にしてください。
1.私は彼と同じくらい賢い。

答え

I am as smart as he is.

「Bと同じくらい〜」なので”as 原級 as”を使います。

※ “he is”を”him”にしても大丈夫です。

                          

2.スノーボードはスキーほど簡単ではない。 

答え
I have a pen

snowboard is not as easy as ski (is).

「Bほど〜ない」なので、”not as 原級 as”を使います。

3. 先生は父と同じ量の髪があります。(haveを使ってください。)

答え

The teacher has as much hair as my father (does).

「Bと同じ量の髪」なので、”A as much/many +名詞 as B”を使います。

【3】次の英文には間違っている箇所が1箇所ある。間違いを訂正しなさい。
1.Most children will grow up to be as cleverer as their parents.

答え

cleverer(×) → clever(○)

→ Most children will grow up to be as clever as their parents.

まとめ

今回は”as 原級 as”について解説してきました。

簡単にまとめていきます。

○”as 原級 as”のポイント

Point① :

前のasは副詞で「同じくらい」の意味

後ろasは接続詞で「~のように/〜と同様に」の意味

Point② : 原級の部分には、形容詞か副詞を使う。

Point③ : 2つ目の”as”は接続詞で、後ろには文が隠れている。

○”as 原級 as”の意味と形

① ”A as 原級 as B”

「Aは、Bと同じくらい(同じかそれ以上)・・・です」

”A not as(so) 原級 as B”

「Aは、Bほど・・・ではない

”A as much/many +名詞 as B”

「Aは、Bと同じくらい(同じかそれ以上)多くの名詞を~する」 

今日もありがとうございました。

ABOUT ME
ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。