ここでは分詞構文の意味を確認していきます。
「読解の時に、分詞構文が理解できない、分詞構文がどこで使われているかわからない!!」
そんな問題を解決していきましょう。
分詞構文の基本は前回の記事で扱っているので、基本がわからない人はまず前回の記事を確認してください。
分詞構文の意味
以下の英文を、分詞構文を意識して日本語に訳してみてください。
1) Having no money, I couldn’t go to the movie.
2) Finding her lost ring, she jumped for joy.
3) Not getting up now, you will be late for school.
4) Being so tired, I continued to work.
5) He studied for the test, watching the TV.
6) We left Tokyo at 9 o’clock, arriving at Osaka at noon.
それでは訳をそれぞれ確認していきましょう。
原因・理由 : as/since/because(~するので)
1) Having no money, I couldn’t go to the movie.
訳: お金がないので、映画に行けませんでした。
元の文)As(Since) I had no money,I couldn’t go to the movie.
時 : when(~するとき)
2) Finding her lost ring, she jumped for joy.
訳: 彼女は失くした指輪を見つけたとき、嬉しさでジャンプしました。
元の文)When I found her lost ring, she jumped for joy.
条件 : if(~するならば)
3) Not getting up now, you will be late for school.
訳: もし今起きないと、学校に遅刻します。
元の文) If you don’t get up now, you will be late for school.
「今起きない」 → 「学校に遅れる」という2つの要素を繋げるのにふさわしい接続詞は「もし〜なら」の条件だと判断する必要があります。文脈からの判断が必要なので、慣れも必要です。
譲歩 : though / although(~するけどれも)
4)Being so tired, I continued to work.
訳: とても疲れていたけど、私は働き続けました。
元の文)Though(Although) I was so tired, I continued to work.
ちなみに、この分詞構文の文章をgoogle翻訳にかけると、「とても疲れていたので、私は働き続けました」と翻訳されました。(2021.10.17)
やはり、文脈を読む作業は人間にしかできないのかもしれませんね。
付帯状況 : while(~しながら)
5)He studied for the test, watching the TV.
訳: 彼はテレビを見ながら試験のために勉強した。
元の文)He studied for the test, while I was watching the TV.
連続 : and (そして~した)
6)We left Tokyo at 9 o’clock, arriving at Osaka at noon.
訳:私たちは9時に東京を出発し、そして正午に大阪に到着しました。
元の文)We left Tokyo at 9 o’clock, and arrived at Osaka at noon.
まとめると以下のようになります。
分詞構文の6つの意味
1)「時」~するとき(=when)
2)「理由」~なので(=as, since,because)
3)「条件」~すれば(=if)
4)「譲歩」~ではあるが(=though)
5)「付帯状況」~しながら(=while)
6)「連続」そして~する(= and)
分詞構文の使われる位置は3パターン
では分詞構文はどこで使われるかを確認していきましょう。
分詞構文は「文頭」「文中」「文末」で使われます。
① 分詞 ~ , S V~.(文頭)
② S , 分詞~, V~.(文中)
③ S V , 分詞~. (文末)
そして、その使われる場所によって意味が変わってくるので確認していきましょう。
① 分詞 ~, S V~.(文頭で使われる分詞構文)
1) Having no money, I couldn’t go to the movie.
訳: お金がないので、映画に行けませんでした。
分詞構文には を引きました。
この文の構造を確認しましょう↓
分詞構文 =Having no money,
S = I
V = couldn’t go
M = to the movie
② S, 分詞 ~, V~.(文中で使われる分詞構文)
Some books, read carelessly, will do more harm than good.
訳:不注意に読まれると、いくつかの本は利益よりも害を及ぼすでしょう。
分詞構文には を引きました。
この文の構造を確認しましょう↓
S =Some books
分詞構文 =read carelessly
V =will do
O =more harm than good
*harm 害 *good 利益
③ S V〜, 分詞 ~.(文末で使われる分詞構文)
We left Tokyo at 9 o’clock, arriving at Osaka at noon.
訳:私たちは9時に東京を出発し、そして正午に大阪に到着しました。
分詞構文には を引きました。
この文の構造を確認しましょう↓
S = We
V = left
O = Tokyo
M = at 9 o’clock
分詞構文 =, arriving at Osaka at noon.
分詞構文は使われる位置で意味が変わる?
分詞構文は、実は使われる位置によって変わります。
つまり「文頭」「文中」「文末」のどこで使われているかを、意識する必要があるということです。
まとめると次の表のような形になります。
分詞構文が使われる位置 | 分詞構文の意味 |
---|---|
文頭 | 1)「時」~するとき(=when) 2)「理由」~なので(=as, since,because) 3)「条件」~すれば(=if) 4)「譲歩」~ではあるが(=though) |
文中 | 1)「時」~するとき(=when) 2)「理由」~なので(=as, since,because) 3)「条件」~すれば(=if) 4)「譲歩」~ではあるが(=though) |
文末 | 1)「時」~するとき(=when) 2)「理由」~なので(=as, since,because) 3)「条件」~すれば(=if) 4)「譲歩」~ではあるが(=though) 5)「付帯状況」~しながら(=while) 6)「連続」そして~する(= and) |
文末の意味に注目してください。
100%ではないですが、文末で使われる分詞構文は「連続」を意味するものがほとんどです。
その次に「付帯状況」の意味が多いというイメージです。
長文の中で文末の分詞構文に出会ったときは、この「連続」の意味で訳してみましょう。
まず「~して」と訳し、文の意味を繋げる
読むときは、まず「~して」と訳し、繋げるようにしましょう。
正直いうと、文末の分詞構文以外の訳は曖昧なときが多いです!!
だからこそ、分詞構文を使うんです。
さらに常に書き換えが出きるわけではありません。
例えば、以下の英文を訳してみてください。
Turning to the right, you will find my house.
訳① : 右に曲がったとき(when),私の家が見えるよ!
訳① : 右に曲がったれば(if),私の家が見えるよ!
上の例文のように、どっちで訳しても正直成り立ちますよね。
分詞構文は相手が理解できる範囲で省略されるので、曖昧でいいんです。
逆に、相手にちゃんと理解してもらいたければ、接続詞を絶対に残します。
分詞構文は、接続詞を残してもいいことも頭に入れといてください。
まとめ
今回は分詞構文の意味について説明してきました。
ここで混乱しないようにまとめていきましょう。
分詞構文の6つの意味
1)「時」~するとき(=when)
2)「理由」~なので(=as, since,because)
3)「条件」~すれば(=if)
4)「譲歩」~ではあるが(=though)
5)「付帯状況」~しながら(=while)
6)「連続」そして~する(= and)
分詞構文の位置
①「文頭」分詞 ~ , S V~.
②「文中」S , 分詞~, V~.
③「文末」S V , 分詞~.
※ 文末で使われる分詞構文は「そして〜する(連続)」/「〜しながら(付帯状況)」を意味する。
◯ 分詞構文を読むときは、まず「~して」と訳し、繋げる。
◯ 文末の分詞構文以外の訳は曖昧なときが多いです!!
今回は分詞構文の意味についての詳しく説明してきました。
文末の分詞構文以外は、無理にキレイに訳す必要はないと結論です(笑)。
今日もありがとうございました。