ここでは助動詞will/wouldの用法について確認していきます。
まずはwillの本質的な意味を確認しましょう。
will = 「ほぼ100%〜する」という強い意志や確信
“will”はよく未来表現と言われますが、実際には「話者の将来的に対する確信度」を表します。
”may”であれば「50%」ですが、”will”は「ほぼ100%」の強い確信となります。
will(強い意志)「(ほぼ100%)~します」
I will leave here next week.
来週ここを出発します。
→「ほぼ100%〜する」という強い意志
will (推量)「(ほぼ100%)~するだろう」
It will rain tomorrow.
明日雨が降るだろう。
→「ほぼ100%〜する」という話者の強い予測です。
will not (won’t) 「(ほぼ100%)~しようとしない 」
willの否定についても、「ほぼ100%〜しない」という強い意志や予測を表すために使われます。
形については”will not”より”won’t”の方が日常的に使われます。
I won’t be here next week.(won’t=will not)
私は来週ここにいません。
→「(ほぼ100%)〜しない」という話者の「強い意志や予測」を表しています。
It won’t rain tomorrow.(won’t=will not)
明日は(ほぼ100%)雨が降らないでしょう。
→「(ほぼ100%)〜しない」という話者の「強い予測」を表しています。
天気予報などで「絶対に晴れる」と確信をもって使っていることが予想されます。
will you 〜?(依頼) 「~してくれませんか」
“will you ~?”という疑問文で、相手の意志を問うことで、依頼をすることができます。
Will you come with me?
いっしょに来てくれませんか?
“will”は話し手の強い意志や表現です。
疑問文にすると、相手の「意志」を問う表現となります。
この例文の場合、
「私と一緒に来る意志はありますか?」→「私と一緒に来てくれませんか?」
というように意志を聞いて、相手に遠回しに依頼していることになります。
would(仮定法)「(ほぼ100%)~するだろう」
“would”は”will”の過去形の意味ではなく、仮定法をとして「妄想」を表すことができます。
If I were you, I would do that.
もし私があなたなら、(ほぼ100%)それをしただろう。
このように「もし〜なら、〜だろう」という仮定法を使う時に
“would”を使います。
あくまでもこの妄想の話ですが、もしあなただったら「(ほぼ100%)〜するだろう」という意味で使われていまうす。
助動詞の過去形を見たら、仮定法を可能性が高いので、注意しましょう。
would (推量)「たぶん(70%)~だろう」
“would”を使って、”will”よりも弱い確信を表すことができます。
will = 「(ほぼ100%)〜する」という強い確信
would =「たぶん(70%くらい)〜する」という”will”より弱い確信
She wouldn’t know my name.
たぶん(70%くらい)知らないだろう。
would(過去の習慣)「(以前)~したなぁ」
“would”を使って「過去の習慣」を表すことができます。
”often”「よく」という表現と一緒に”would often”という形でよく使われます。
I would often play basketball.
(以前)よくバスケットをしたなぁ。
used to doとの違い
過去の習慣を表す表現として”used to”もよく疲れますが、その違いについて確認していきましょう。
would | used to | |
---|---|---|
①伝わるニュアンス | 過去の懐かい習慣 (今はしているか関係ない) | 今はしていない過去の習慣 |
②使える動詞 | 動作動詞のみ | 動作動詞と状態動詞の両方 |
以上のポイントを例文で確認していきましょう。
1)I used to watch the soccer games every Sunday.
「以前は毎週日曜日にサッカーの試合を観戦していました」
2)I would often watch the soccer games every Sunday.
「以前は毎週日曜日にサッカーの試合を観戦したなぁ」
→1)では「以前観戦していた」という事実を伝えているだけです。
また、「今は観戦をしてないです」というニュアンスが相手に伝わります。
→2)では「以前観戦していたなぁ」という懐かしむ気持ちを伝えています。
「今は観戦をしているか」は関係ありません。「懐かしい」という気持ちを表しています。
1)I used to be shy. (○)
「以前は恥ずかしがりだった」
2)I would be shy. (×)
→ 2)の例文は成り立ちません。
be動詞は状態を表す動詞なので、”would”とは一緒に使えません。
“would”は行為や行動を懐かしむ時に使います。
would you 〜(依頼)「~してもよいですか」 -willより丁寧-
“would you ~?”という疑問文で、相手の意志を問うことで、丁寧な依頼をすることができます。
例文
Would you come with me?
いっしょに来てくれませんか?
”would”は”will”より丁寧な表現になります。
”Would you ~?”が丁寧な表現になるのも、過去形にすることで直接的な意味合いが薄れ、遠回しなニュアンスになるのです。
”can”も”could”にすることで、より丁寧な表現になります。
助動詞は過去形にすると、丁寧な表現になることを理解しておきましょう。
まとめ
それでは助動詞”will/would”の表現をまとめていきましょう。
助動詞”will”の本質
will = 「ほぼ100%〜する」という強い意志や確信
助動詞”will”の用法
○ will (強い意志)「(ほぼ100%)~します」
○ will (推量) 「(ほぼ100%)~するだろう」
○ will you 〜? (依頼) 「~してくれませんか」
助動詞”would”の用法
○ would(仮定法)「(ほぼ100%)~するだろう」
○ would (推量)「たぶん(70%)~だろう」
※will = 「(ほぼ100%)〜する」という強い確信
would =「たぶん(70%くらい)〜する」という”will”より弱い確信
○ would(過去の習慣)「(以前)~したなぁ」
※ “would”と”used to”の違い
would | used to | |
---|---|---|
①伝わるニュアンス | 過去の懐かい習慣 (今はしているか関係ない) | 今はしていない過去の習慣 |
②使える動詞 | 動作動詞のみ | 動作動詞と状態動詞の両方 |
○ would you 〜 (依頼)「~してもよいですか」
※”would”は”will”より丁寧な表現になります。
いかがでしたでしょうか。
willの本質は「絶対に〜する」という強い意志や予測を表すこと。
wouldは、willの過去の意味でなく、
確信度が下がることと、
丁寧度が上がることを理解しましょう。
今日もありがとうございました。