英検1級のための勉強法がたくさんあるけど、結局どんな勉強法がいいの?
英検1級を取得したいけど、何から取り組めばいいの?
このページでは、英検1級の学習を始めたいけど不安がある人が、具体的にどんなステップで学ぶべきかがわかります。
多くの生徒に英語を教えてきた英語講師としての観点と、科学的な観点、自分自身が英検1級を取得した経験から、どのような勉強法が最速で目標点に到達できるかを紹介します。
もし実行できれば、忙しい社会人の方でも確実に合格ができると思います。
この記事は事前に準1級を取得していることを前提としています。
私が合格した時の結果は以下のようになります。
”簡単” ”誰でもできる”などの安易な言葉は使いません。
やはりある程度の覚悟が必要ですし、英検1級は簡単なものではありません。
でも、皆さんが何かの目的のために、英検1級を取得したいという強い願いを叶えるために、少しでも力になれればと思い、効率的な勉強法、解き方をこの記事を書きました。
英検1級をとれば、新しい選択肢が増え、自分にも自身が持てるはずです。
勉強法を詳しく解説していきます。
学習準備(まずやるべきこと)
英検1級の学習を始める前に、【学習の準備】について5つのステップに分けて説明していきます。
ステップ①:試験の理解
まずは【英検1級】そのものを正しく理解する必要があります。
敵を知らずに挑むのは無謀ですし、明確なゴールが見えないと途中で挫折してしまう原因となってしまいます。
相手を知るためにまずは、問題構成を理解しておきましょう。
◯ 試験概要:
1次試験
・筆記(100分)
・リスニング(35分)
※筆記にはリーディングとライティングを含む
2次試験
・スピーキング(約10分)
◯ 点数:2550点 満点
◯ テスト時間:2時間15分
◯ 問題構成:
1次試験
※ライティングに英文要約が入りました!
2次試験
サンプル問題が公式の英検のホームページに掲載されているので、一度確認して見てください。
1次試験はリーディング/ライティング(100分)とリスニング(35分)と2つのセクションに分かれています。
2次試験は 面接(約10分)です。1次試験に合格したら挑むことができます。
ステップ②:まずは1回分を解く
英検1級の勉強を始める前に、まずは過去問を1回分をといてください。
最速で合格するために、まずは自分の現在地を知りましょう。
単語などの基礎を固めてから過去問に取り組む方が多いですが、
「早期に自分の実力を把握する」→「目標点までの差を埋めるために勉強をする」
方が圧倒的に効率的です。
私は生徒に英語を教えている立場ですが、生徒が一番成長をするときは、目標の大学が決まった時です。そして、生徒に一番最初にやらせることは、大学の過去問を1回分解かせることです。
生徒は、相手がいかに強敵かを知り、何をやるべきかを明確になった瞬間に、何が自分足りないかを理解し、どんどん英語力を身につけていきます。
英検を勉強の時も一緒で、まずは自分の実力を知ることから始めてください。
過去問は、公式ホームページで無料で公開されています。
ダウンロードして、最新の問題を解いてみてください。
または、旺文社から出版されている過去問を購入し、最新の過去問を解いてみてください。↓
1次試験の筆記の問題を解く際は「100分」で時計を設定し、制限時間がきたらその時点で解けている問題にチェックし、最後まで解き続けてください。
採点をする際は、①制限時間内で解けた問題の正答数と②全ての問題の正答数の両方を記録してください。
※ライティングは現時点で何点かを把握するのは難しいので、採点をしなくても大丈夫です。
英検1級は時間勝負のテストです。最初は最後まで解ききることは難しいかもしれません。
現時点での実力は、時間内で解けた正答数ですが、
最後まで解いた正答数は、速読ができるようになれば、あなたの実力となるものです。
この点を踏まえ、自分の正答数を以下の表にまとめてみましょう。↓
形式・課題 | 制限時間内で解けた 問題の正答数 | 全ての問題の正答数 | |
リーディング | ①短文の語句 空所補充 | / 22問 | / 22問 |
②長文の語句 空所補充 | / 6問 | / 6問 | |
③長文の内容 一致選択 | / 7問 | / 7問 | |
ライティング | ④英作文 | / 2問 | / 2問 |
リスニング | ⑤会話の内容 一致選択 | / 10問 | |
⑥文の内容 一致選択 | / 10問 | ||
⑦Real-Life形式 | / 5問 | ||
⑧インタビュー | / 2問 | ||
合計 | / 69問 | / 69問 |
※リーディングとライティングで100分 / リスニングが35分です。
ステップ③:各パートの目標点の設定
どのパートで何点取るかを決め、目標点数に到達させる目安が大切となります。
英検の1次試験の合格には2028点が必要です。
それぞれの満点スコアは850点なので、
単純に計算すると、それぞれのセクションで676点を取れば、2028点に到達します。
リーディング | 676 / 850点 |
ライティング | 676 / 850点 |
リスニング | 676 / 850点 |
合計点 | 2028 / 2550点 |
なので、目標はそれぞれのセクションでだいたい680点を目指しましょう。
目標点を掲げることで、それぞれのセクションでどのくらい得点を取るかをイメージします。
そうすることで、具体的な勉強計画を立てることができます。
私も最初は何も考えずに受験して、一喜一憂しているだけでしたが、目標点を掲げてからは、自分の弱点をピンポイントで勉強し、効率よく合格点に達することができました。
ただし、英検は何問正解で合格というのは、公式はもちろん公開してないので、実際には不明です。英検1級 の合格基準点(一次試験)は2028点ですが、その合格基準点に達するには何問正解すればいいのかは分かりません。
あくまでも目標点は勉強計画のための目安だと考えてください。
以下は、各セクションの問題数と、問題数ベースのおおよその合格ラインです。
問題数(点数) | 合格ライン(スコア) | |
リーディング | 41問 (41点) | 28問前後 |
リスニング | 27問 (27点) | 18問前後 |
ライティング | 1問 (32点) —採点基準— 内容:8点 構成:8点 語彙:8点 文法:8点 | 7割(約22点) |
合計 | 69問 (100点) | 46問 (68点〜70点) |
具体的なセクション別の目標点をみていきましょう。
形式・課題 | 目標正答数 / 問題数 | ||
リーディング | ①短文の語句 空所補充 | 15 / 22問 | |
②長文の語句 空所補充 | 4 / 6問 | ||
③長文の内容 一致選択 | 5 / 7問 | ||
ライティング |
| / 1問 | |
| / 1問 ※英作文は現時点では計算に入れない。 | ||
リスニング | ⑤会話の内容 一致選択 | 7 / 10問 | |
⑥文の内容 一致選択 | 7 / 10問 | ||
⑦Real-Life形式 | 3 / 5問 | ||
⑧インタビュー | 1 / 2問 | ||
合計 | 46 / 69問 |
あくまでも例ですが、合格点の2028点を取るためには上記の目標正答数を目安にして、自分の目標を決めてください。
得意なパートでは高めの目標にしても問題ありません。
自己採点した際に、目標正答数を超えてないセクションから、集中的に学習していきましょう。多くの人は、得意なパートをさらに伸ばそうと考えますが、得意なパートは問題演習を重ねていけば得点が上がります。しかし、苦手な場所は対策をしないと得点が上がりません。
自分の苦手なセクションがわかったら、次はどのように対策をするかを見て行きましょう。
ステップ④:教材の用意
苦手なセクションがわかったら、どんな教材を使うかを決めましょう。
① 英検1級 でる順パス単(旺文社)
② 英検1級 過去6回全問題集(旺文社)
③ 英検1級長文読解問題120(旺文社)
④ 英検1級リスニング問題150(旺文社)
メインの教材は「英検1級 でる順パス単」「英検1級 過去6回全問題集」の2つとなります。
もしリスニングと長文問題をさらに問題演習がしたければ
「英検1級長文読解問題120」と「英検1級リスニング問題150」を購入してください。
私の場合は、過去問を何度もやり直して、徹底的に演習しました。
それだけで、合格点に十分達したので、「英検1級長文読解問題120」と「英検1級リスニング問題150」は、過去問を5回繰り返しても不安な人が買うようにしてください。
ライティングに添削に関しては、自己採点で終わらせるのではなく、誰かに添削してもらう必要があれば、以下のようなサービスを利用してください。
「英語試験ライティングセンター」は英検1級と準1級の英作文の添削を専門としています。
英検1級の英作文を自己採点でやろうとすると、確実につまづきます。ある程度のフォーマットや、論理展開を身につけて、英作文は確実に点数を取れるようにしましょう。
私自身も、英作文で750点が取れたので、リスニングが600点でも合格することができました。
英作文は、確実に点数が取れるパートなので、英検1級に詳しい方に、英作文の添削をしてもらってください。その方が圧倒的に効率がいいです。
私自身も最初は自力でなんとかしようとしましたが、サービスを利用させていただいた結果、効率よく点数を伸ばすことができました。
自分で用意する教材
以下の2つの教材は必要があれば購入してください
旺文社の教材を購入すると「英語の友」というアプリを使って、音声も無料で聞けるので絶対におすすめです。
英検1級学習者で、このアプリを愛用してない人はいないと言っても過言ではありません。
ステップ⑤:学習計画の作成
教材を準備したら、学習計画を立てましょう。
まずは3ヶ月の計画を立ててみましょう。
① 「英検1級 でる順パス単(旺文社)」毎日触れるように計画しましょう
② 過去問は、リスニングかリーディングで苦手なセクションからやりましょう。
過去問でやりたくない人は「英検1級リスニング問題150」か「英検分野別ターゲット英検1級長文読解問題120」を購入してください。
③ ライティングは1週間に1個のペースで、添削をしてもらいながら完璧な英作文を作成しましょう。
それでは、細かい1週間のスケジュールを見ていきましょう。
ポイント1:1週間のスケジュール(私の場合)
日曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No1~100 ② 過去問でリスニングだけ解く(リスニングが苦手だった) ③ 過去問の英作文を1題解く。 |
月曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No1~100 ② リスニングの「⑤会話の内容」だけ解き直しをして、間違えたとこや聞き逃したところを徹底的に音読 ③ 英作文を再度添削してもらう。 |
火曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No101~200 ② リスニングの「⑥文の内容」だけ解き直しをして、間違えたとこや聞き逃したところを徹底的に音読 ③ 英作文を書き直す。 |
水曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No101~200 ② リスニングの「⑦Real-Life形式」の部分だけ解き直しをして、間違えたとこや聞き逃したところを徹底的に音読 ③ 英作文を再度添削してもらう。 |
木曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No1~100 ② リスニングの「⑧インタビュー」の部分だけ解き直しをして、間違えたとこや聞き逃したところを徹底的に音読 ③ 英作文を書き直す。 |
金曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No1~200 ② リスニングの「⑥文の内容」を徹底的に音読 ③ 完成した英作文の音読 |
土曜日 | ①「英検1級 でる順パス単(旺文社)」 No1~200 ② リスニングの「⑦Real-Life形式」を徹底的に音読 ③ 完成した英作文の音読 |
・単語帳は1週間に200個を目安に進めました。また、繰り返しを意識して、毎日復習をしていました。
・私はリスニングが苦手だったので、過去問の「リスニング」の問題だけやりましした。リーディングが苦手であれば、リーディングをやリましょう。[英語の友]というアプリを使い、音読を徹底して、何度も聞き直しをして復習しました。特に「⑥文の内容一致問題」が苦手だったので、多めに音読しました。
・英作文は週に1個を完璧にするという目標でやりました。
・平日は1日2時間で、日曜日は4時間の目安で勉強した計画です。
またスキマ時間は、「英語の友」で何度も音読やリスニングをしていました。
スキマ時間を利用し、とにかく復習を意識して勉強計画を立ててみましょう。
ポイント2: タスクに優先順位をつける
注意点としては、1日のスケジュールはタスクベースで勉強の計画を立てましょう。
勉強時間で予定を立てると、思い通りにいかない時に、心理的ストレスがかかり、モチベーションが続きません。
やるべきことを細分化し、「to do list」をつくるようにしましょう。
人間は、やるべきことが複数あると、生産性が著しく低くなります。
「あれもしなきゃ」「これもしなきゃ」と、複数のタスクがあると、現在取り組んでいるタスクに、集中できなくなります。
やることが多いと、取り組み始めるのが面倒臭くなる経験をしたことがありませんか?
人間は無意識のうちに、物事を同時平行処理をしようとして、効率を悪化させてしまうので、気をつけなければなりません。
この状況を避けるために、必ず勉強スケジュールにはタスクに優先順位をつけましょう。
私の場合、第一優先は常に単語帳でした。朝は赤ならず30分は単語に触れました。どんなに忙しい時でも、単語帳は欠かさずにやるようにタスクを決めると、効果が出やすくなります。
具体的な学習法
ここからは教材を使って自分の苦手なパートを中心に、とにかく問題演習を繰り返します。
ステップ⑥:単語学習
単語学習は「英検1級 でる順パス単(旺文社)」があれば十分です。
単語学習が苦手という人も多いと思います。
しかし、英検1級を受験する上で、単語は欠かせません。
英検準1級とはまったく次元の英単語が出てきます。
私自身も英単語がとにかく苦手だったので、どんな工夫をしたかを紹介します。
ポイント1: 完璧を目指さなくて良い
英単語はそれぞれの単元を完璧にすることにこだわらないでください。
何度も繰り返していくうちに覚えていくものだと考えてください。
完璧主義は、単語暗記において逆効果になることがあります。
焦らずに復習をとにかく意識してください。
ポイント2: 知っている単語にチェックする
私は英単語帳に挑む前に、最初から最後までざっとみて、知っている単語にチェックをします。(写真を参照)
知っている単語にチェックをつける理由は、単語学習に対する心理的障壁を下げるためです。
最初はほとんど知らない単語ですが、その中にも飛ばして良い単語があるだけで、少しだけ気が楽になります。
ポイント3: 復習はタイミングが大事!!
みなさんは、有名なエピングハウスの忘却曲線をご存知でしょうか。
これは、全く意味のない単語を覚えたとき、以下の曲線のような割合で、人間は忘れて覚えたものを忘れていってしまうという実験結果です。
この事実から、どのタイミングで振り返ると、単語を忘れないかを明確にしてくれた素晴らしい実験なのです。
この実験結果から、忘れないように復習するタイミングはズバリ以下のタイミングです。
1時間後 → 1日後 →1週間後 →1ヶ月後
この4つのタイミングで振り返れば、定着する確率がかなり上がります。
1時間で半分は忘れてしまうのが、この人間の脳です。
この部分を理解して、復習をしていきましょう。
このことを踏まえて、1度やっただけで覚えれないことにがっかりしないでください。
単語は、何度も繰り返していくうちに覚えていくものだと、肝に銘じておきましょう。
ポイント4: 覚えられない単語を覚える工夫
単語学習を進める中で、どうしても覚えられない単語が出てきます。
そんな時に、私がやってみてうまくいった覚え方を共有します。
① 付箋を貼って覚える(タイミングが重要)
→「1時間後 → 1日後 → 1週間後 →1ヶ月後」
付箋を貼るタイミングは、1週間後に復習した時に、すぐに出てこない単語と決めていました。
この付箋を貼った単語は、暇があれば振り返るようにしました。(写真参照)
正直付箋だらけですが、復習する時に全部見る必要がないので、結局時間効率がよくなります。
また、復習にかかる時間もどんどん減っていくので、ますます楽になります。
覚えた単語でも付箋は外さずに、何回か繰り返すようにしています。
② 自分の知っている単語と2語で一緒に覚える
例えば、”canvass”という単語は「求める」という意味なのですが、旺文社の例文は
tha candidate visited local homes to canvass support in the election.
この例文で使われている”support”はみなさんも知っていますよね。
この知っている単語+覚えたい単語をセットで覚えると、覚えやすくなるので、この場合は、「canvass support(支援を求める)」のセットで覚えています。
なるべく2語で関連づけて覚えると覚えやすくなります。
ちなみに、最初は例文を全部覚えようとしたのですが、あまりに脳に負荷がかかるのと、時間もかかるので、2語に限定したら覚えやすくなりました。
コツとしては、”he””she”it””they”などの代名詞との関連づけは覚えにくいのでやめましょう。
③ イメージと関連づけて覚える
この方法は、形容詞を覚える時に使いやすです。
単語の意味と、自分の身近な人物やものと関連づける方法です。
例)stubborn「頑固な」、arbitrary「気まぐれな、独裁の」
ex) My boss「人名」is stubborn and arbitrary
私の職場に、気まぐれで頑固で、非常に面倒臭い上司がいたのですが、このような個人的な感情と単語の意味を関連づけると、非常に覚えやすいです。
負の感情から生まれた関連付けは、ある種一生忘れません。(笑)
もちろん負の感情ではなく、身近な人物やものであればなんでも大丈夫です。
④ 接頭、接尾語などの意味と結びつけて覚える
これはかなり一般的に言われていることなので、説明はいらないと思います。
旺文社の単語帳には、この接頭、接尾語での説明が掲載されているので、非常に便利です。ただし、全部ではありません。
◯ worthless「価値がない」
→ worth「価値」+ less「ない」
◯ misnomer「誤った名称」
→ mis「謝る」 + nomer「名付ける」(←nameから由来)
⑤ 紛らわしい語はまとめて、関連づけて覚える(スペルが似てる、似たような意味など)
私はスペルの似ているものや、似た意味のものは、たまに整理しながら覚えていました。例を下に挙げておきます。
aptitude「適性」, attitude「態度」, altitude「高度」
sturdy, stalwart, hardy, stout =「丈夫な、頑丈な」
⑥ 語源から覚える
これは時間があったり、興味がある場合で大丈夫です。
私は偶然”herald”「到来を告げる」という意味を辞書で調べると、「伝令官」という意味があったので、疑問に感じてネットで語源を調べました。
ここまですると、絶対に忘れなくなります。
ですが、これは時間がある時にやれば十分です。
◯ herald「到来を告げる」
→ heraldの語源は軍隊の伝令係を意味した。つまり、誰かが情報を伝令するという意味から派生して、「到来を告げる」という意味が生まれた。
6つの方法を紹介しましたが、まとめると以下のポイントになります↓
① 付箋を貼って覚える
② 自分の知っている単語と2語で一緒に覚える
③ イメージと関連づけて覚える
④ 接頭、接尾語などの意味と結びつけて覚える
⑤ 紛らわしい語はまとめて、関連づけて覚える
⑥ 語源から覚える
番号は優先順位だと考えてください。
一番大事なのは、とにかく繰り返すこと。あまり最初の方は完璧に覚えることを意識せず、繰り返し目に触れることを意識してください。
ステップ⑦:問題演習
リスニング
リスニングの教材は「英検1級 過去6回全問題集(旺文社)」を使えば十分だと思います。
リスニングをする際は、アプリの”英語の友”を使います。
アプリをダウンロードして、「英検1級 過去6回全問題集」を検索すれば、
具体的なステップを紹介していきます。
① 問題を解く(”英語の友”を使う)
まずは”英語の友”を使って、問題を普通に解きましょう。
② 答え合わせをする
答え合わせをする際は、リスニングのスクリプトと解説は見ないようにしてください。
③ 間違った問題はもう一度聞いて、解いてみる
間違った問題だけ、もう一度聞いて、解いて見てください。
すぐに見てしまうと、「わかったつもり」になって、何が原因で間違えたのかが曖昧になってしまうので、もう一度解き直してください。
④ スクリプトを見て間違い分析する
リスニングの間違いは、3つの原因で起こります。
この間違いを分析して、意識しない限り、改善することはありません。
元灘高校の教諭・木村達哉先生の提唱する ”3S”を意識して、しっかりと自分の聞き取れなかった原因を分析しましょう。
① Structure (構造)
→文構造が理解できていなくて、リスニングについていけなくなるパターン。
② Sense (意味)
→単語や表現の意味を知らなかったパターン。
③ Sound (音)
→ 音の連結や単語の発音を知らなかったパターン。
”Sound(音)”の3つのポイント
1) 音の連結
例文:I have a book in my bag.
「アイ ハヴァ ブキン マイ ベッグ」
2) 小さな「ッ」ルール:単語の最後が「t、d、g」で、次の単語も「t、d、g」で始まる場合。
例文1) eat dinner
「イーッディナー」
例文2) watch Youtube
「ウォッ チャッ チューブ」
3) タダラルール:タ行の音は、アクセントがなければ、「ダ」や「ラ」行の音に聞こえます
例文 : I write a letter.
「アイライダレダ」「アイライラレラ」のように聞こえます。
⇒ この3つのSを分析したうえで、その部分を意識して、徹底的に音読することが大切です。
⑤ 1.2倍速で何度も音読する
慣れてきたら、アプリで1.2倍速で音読練習をしましょう。
⑥ 最終的にはディクテーション(書き取り)をしましょう。
ここが一番辛いですが、一番効果があった勉強法です。
いろんな勉強法がありますが、私自身が一番効果を感じたのがディクテーションです。
私は大問2の正答率が低かったので、毎日大問2の英文を30分かけて何度も聞き返しながらディクテーションをするようにしました。毎日これをやるだけで、大問2は10問中7問は確実に正答できるようになり、他の大門の正答率も自然と上がりました。
慣れるまでは確かに大変ですが、確実に効果が上がる勉強法なので、ぜひ試してください。本気で受かりたい人は、毎日やることが重要です!
ディクテーションい使った教材は「過去問題集」のみです。
同じ問題でも、何回かディクテーションしていくと、英語の音のつながりなどを意識して聞けるようになってくるので、1つお教材に絞って挑戦してみてください。
ライティング
ライティングは実は一番点を点が取れるセクションです。
私自身、英検1級の1次試験に合格できていないときは、ライティングをあまり重視していませんでした。しかし、ライティングのテンプレートを事前に暗記し、試験の初めにライティングに取り組むようにしたら、なんと一発で合格しました。
↓以下が合格した際の技能別の正答率です↓
ご覧の通り、ライティングの結果で他の技能の補ったような結果になっています。
以前はリーディングが一番の得点源で毎回75%は取得できましたが、ライティングに時間をかけ、リーディングを後回しにしました結果、ライティングが一番の得点源となりました。
お恥ずかしい話ですが、リーディングの第1問は25問中14点しか取れませんでした。
それでは、ライティングを一番の得点源にするために私の取り組んだことをご紹介します。
とはいっても私のオリジナルの方法ではなく、いろんな方の記事を読んで、最も効果的だったテンプレートをご紹介します。
私が今回お世話になったのは、「ゆるゆる えいご」さんの”万能テンプレート 英検1級エッセイ・ライティング 書き方・対策”という記事です。
ぜひ、記事を参考にしてテンプレートを利用して練習してみてください。
私はこのテンプレートで練習することで、32点中26~28点は毎回取れるようになりました。毎回8割以上確実取れるので、他の部分がうまく振るわないときも、ライティングで埋め合わせることができます。
Some people say that global overpopulation is a serious threat to the future of humankind because as the population increase more, the nature on the earth decrease. However I think as the population increase more, the technology will develop, which brings us a better consequence and a better life for the three reasons,
The first reason is that We know the fact thea the places where more people gather thrive in history. An increase in the population means that more and more people in the world are given the opportunity to learn in school and make money than before. In fact, the number of the poor people keep decreasing.
The second reason is that as the popalation increases, the development in technology will be advanced. we can’t imagine our life without the service of google, amazon, apple. In those companies, lots of people from India where the population are rapidly growing, are working.
The third reason is that some says we are going to be short of food in the future if the population keep growing. However, there are many companies which created the food recycle system or made meat from chemicals, not of animals. Those technology will keep developing rapidly as long as the population grows.
For the three reasons I mentioned above, I can say with confidence that It is difficult to define how many is “overpopulation” and statistically, the standard of our life is becoming higher and higher because of the growth of the population.
上の英文はテンプレートを利用して作った英文です。そんなに難しい表現を使わなくても、英文の流れを意識して書けば、確実に点が取れます。
ライティングの採点基準を以下のようになっています。
- 1) 内容 (8点):課題で求められている内容が含まれているか
- 2) 構成 (8点):英文の構成や流れがわかりやすく論理的か
- 3) 語彙 (8点):課題に相応しい語彙を正しく使えているか
- 4) 文法 (8点):文構造にバリエーションがあるか、それらを正しく使えているか
テンプレートを意識して書くことで、2)の構成は確実にとれ、1)の内容もブレがなくなります。
よくテンプレートは”ずるい””自分の英語力につながらない”という意見も聞きますが、そもそも相手に読みやすい文章を書くには、基準が必要です。
私がアメリカで留学した大学では、「ライティングセンター」という施設があり、学生に正しいレポートを書くためのテンプレートを教えるアシスタントがいました。それだけ、ライティングではテンプレートを意識させ、相手が読みやすい構成や表現を使うことが重要だと感じました。
ライティングは最重要セクションだと認識して、英作文の構成を学んでから学習に取り組んでみてください。
もし自分の英文を確認してもらいたければ、以下のようなサービスもご検討ください。
リーディング
英検1級 過去6回全問題集(旺文社)
リーディングの問題演習も「過去問題集」しか使っていません。
私は1週間に1回分を、平日に解いていました。
そして、解いた1回分の問題を、休日に復習するというルーティンで演習をしていました。
自分のスケジュールに合うルーティンを学習計画を作る際に決めてください。
ポイント: 間違った設問にチェックする
何度も解いていく中で、苦手な問題、何度も間違える問題が出てきます。
何度も間違える問題は、付箋を貼って、何度も解き直しをしてください。
解き直しをする際に重要な点は
① 間違った問題の、答えと根拠となる文章にマーカーを引く。(解答冊子の文章に)
② 知らない表現にも、マーカーを引く。(問題冊子の文章に)
③ 知らない表現を意識して、問題を解いた次の日、1週間後、2週間後、1ヶ月後に読み返す。
これを繰り返していると、自然と速読力もついて、明らかに問題を解く速度が上がってい流ことに自分でも驚きました。
復習は単調な作業なので、最初は大変かもしれませんが、自分の成長を感じ始めると楽しくなってきます。
まとめ
細かく勉強方法を紹介していましたが、
皆さんもぜひ勉強を始めてみてください。
私が実際に集中して勉強したのは2ヶ月だけです。(数年前に準1級は取得済)
私が勉強する際に意識したことは、
”苦手分野を炙り出し”です。
前回受けたテストで、ライティングを低かったのと、リスニングの第2問が苦手だったので、この2つの分野は徹底して勉強しました。
皆さんも過去問などを解いたら、まずは苦手分野の把握から始めて、
自身の勉強法を編み出してください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。