【基本】
① 品詞と文型
② 名詞のかたまり ( 名詞句 / 名詞節 )
③ 形容詞のかたまり ( 形容詞節 / 形容詞句 )
④ 副詞のかたまり( 副詞句 / 副詞節 )
- 名詞のかたまりはどこで使われるの?
- (1)不定詞 ⇒ [to do …] …すること
- (2)動名詞 ⇒ [doing…] …すること
- (3)疑問詞 to do ⇒ [疑問詞 to do…] (疑問詞の意味)…すべきか
- (4)that節 ⇒ [that S V…] …ということ
- (5)関係代名詞のwhat節 ⇒ [what (S) V…] …すること(もの)
- (6)whether節・if節 ⇒ [whether(if) S V…] …かどうか
- (7)疑問詞 S V ⇒ [疑問詞 S V…] (疑問詞の意味)…か
- (8)複合関係代名詞節 S V⇒ [複合関係代名詞節 S V…] (疑問詞の意味)…でも
- 復習
- まとめ
名詞のかたまりはどこで使われるの?
「英文解釈の基礎-その1-」の品詞の役割で確認したように、名詞は使われる場所が決まっています。名詞のかたまりも基本的には同じ場所で使われます。前置詞の後ろでも使われることに要注意です。
英文中の主語(S), 目的語(O), 補語(C), 前置詞の目的語(前置詞+O)の場所で使われる。
どんな種類があるの?
以下の8種類があります。
名詞句
(1)不定詞 ⇒ [to do …] …すること
(2)動名詞 ⇒ [doing…] …すること
(3)疑問詞 to do ⇒ [疑問詞 to do…] (疑問詞の意味)…すべきか
名詞節
(4)that節 ⇒ [that S V…] …ということ
(5)関係代名詞のwhat節 ⇒ [what (S) V…] …すること(もの)
(6)whether節・if節 ⇒ [whether(if) S V…] …かどうか
(7)疑問詞 S V ⇒ [疑問詞 S V…] (疑問詞の意味)…か
(8)複合関係代名詞節 S V⇒ [複合関係代名詞節 S V…] (疑問詞の意味)…でも
それでは例文を用いながら、実際に上の8種類がどのようにで、どこで使われるかを見ていきましょう。名詞のかたまりは[ ]を使って示していきます。
(1)不定詞 ⇒ [to do …] …すること
まずはto 不定詞から確認しましょう。訳し方を「ーすること」、to 不定詞がどこで使われているかを確認していきましょう。
1. [To study English] is good = It is good [to study English].
S V C 仮S V C
(英語を勉強することは良いことです)
2. He began [to learn French].
S V O
(彼はフランス語を習い(習うことを)始めた)
3. I found it easy [to speak English].
S V 仮O C
(英語を話すことは簡単だとわかった)
4. His dream is [to become a doctor].
S V C
(彼の夢は医者になることです)
例文1ではto 不定詞が主語(S)の場所で使われています。
※英語で主語がしゅごーく長くなるとダサいので、仮主語のitを置いて「it is ~ to do」とするのが一般的です。
例文2ではbeganという動詞の目的語(O)の場所で使われています。
例文3では仮目的語のitの目的語(O)の場所で使われています。
例文4では補語(C)の場所で使われています。
(2)動名詞 ⇒ [doing…] …すること
動名詞[doing]の訳し方は「ーすること」、動名詞がどこで使われているかを確認していきましょう。
1. [Fishing (in this lake)] is not allowed.
S V(受)
(この湖での釣りは禁止されています)
2. My son likes [playing (outside)].
S V O
(息子は外で遊ぶのが好き)
3. My hobby is [collecting old stamps].
S V C
(趣味は古い切手を集めること)
4. My son is fond of [playing outside].
S V C 前 + O
(私の息子は外で遊ぶことが好きです)
例文1ではto 不定詞が主語(S)の場所で使われています。
例文2ではlikeという動詞の目的語(O)の場所で使われています。
例文3では補語(C)の場所で使われています。
例文4ではofという前置詞の目的語(O)の場所で使われています。
(3)疑問詞 to do ⇒ [疑問詞 to do…] (疑問詞の意味)…すべきか
疑問詞 to doの訳し方は「疑問詞の意味+〜すべきか」で、助動詞shouldの意味と似ています。下のまとめ表で確認してください。下の表で意味を確認してください。
疑問詞+to do のまとめ
疑問詞+to do | ~すべきか (shoudの意味) |
what to do | 何を~すべきか |
how to do | どのように~すべきか (=~する方法) |
when to do | いつ~すべきか |
where to do | どこで~すべきか |
who(m) to do | だれを~すべきか |
whether to do | ~すべきかどうか |
それではどこで使われるかを確認していきましょう。
1. Tell me [what to do].
V O1 O2
(何をすべきか教えてください)
2. Teach me [how to do].
V O1 O2
(どうやってやるべきか教えてください)
3. The problem is [when to start the meeting].
S V C
(問題はいつ会議を始めるかです)
4. I don’t know [where to go].
S V O
(どこに行くべきかわからない)
5. I don’t know [who to ask].
S V O
(誰に尋ねるべきかわからない)
6. I didn’t know [whether to laugh or cry].
S V O
※ whether to do 「〜すべきかどうか」
(笑うべきか泣くべきかわからなかった)
例文1ではtellの間接目的語(O)の場所で使われています。「what +to do」なので「なに+すべきか」と訳す。
例文2ではteachの間接目的語(O)の場所で使われています。「how +to do」なので「どのように+すべきか」=「どうすべきか」or「仕方」と訳す。
例文3では補語(C)の場所で使われています。「when +to do」なので「いつ+すべきか」=「いつ〜すべきか」と訳す。
例文4ではknowという動詞の目的語(O)の場所で使われています。「where +to do」なので「どこ+すべきか」=「どこで〜すべきか」と訳す。
例文5ではknowという動詞の目的語(O)の場所で使われています。「who +to do」なので「だれ+すべきか」=「だれに〜すべきか」と訳す。
例文6ではknowという動詞の目的語(O)の場所で使われています。「whether +to do」なので「〜すべきかどうか」と訳す。意外と知られていない用法ですので、初めての人はチェック!
(4)that節 ⇒ [that S V…] …ということ
that節は主語と動詞を含むかたまりを作ることができます。
that節も名詞の場所で使うことができます。”I think that ~”の使い方を知っている人は多くいると思いますが、実際にどこで使われるかを見ていきましょう。
1. [That he stole my bicycle] is clear.
S S V O V C
= It is clear [that he stole my bicycle].
仮S V C S V O
([彼が私の自転車を盗んだということ]は明らかだ)
2. The trouble is [that he is lazy].
S V C S V C
(問題は彼が怠惰だということです)
3. Tom said [that he was getting better].
S V O S V C
(トムは(体調が)良くなってきていると言った)
4. Tom told me [that he was getting better].
S V O1 O2 S V C
(トムは(体調が)良くなってきていると私に言った)
5. I found it strange [that he knew nothing].
S V 仮O C S V O
(彼が何も知らないというのは奇妙だと思った)
※find O C 「OがCだと思った、わかった」
例文1ではthatが主語(S)の場所で使われています。
※英語では主語がしゅごーく長くなるとダサいので、仮主語のitを置いて「it is ~ that S V」とするのが一般的です。
例文2では補語(C)の場所で使われています。
例文3ではsaidの目的語(O)の場所で使われています。
例文4ではtoldの間接目的語(O)の場所で使われています。
例文5では仮目的語のitの目的語(O)の場所で使われています。
※英語では目的語が長くなるとダサいので、仮目的語のitを置いて「it is ~ that S V」とするのが一般的です。
(5)関係代名詞のwhat節 ⇒ [what (S) V…] …すること(もの)
what節は主語と動詞を含むかたまりを作ることができます。
what節も名詞の場所で使うことができます。訳し方は「〜するもの(こと)/〜であるもの(こと)」で、thingと同じ意味で使われます。それではどこで使われるかを確認していきましょう。
1. [What he said] is true.
S S V V C
(彼が言ったことは本当です)
2. show me [what you bought].
V O1 O2 S V
(あなたが買ったものを見せて)
3. That is [what he wants].
S V C S V
(それは彼が望んでいることです)
例文1ではwhat節が主語(S)の場所で使われています。
例文2ではshowの間接目的語(O)の場所で使われています。
例文3では補語(C)の場所で使われています。
(6)whether節・if節 ⇒ [whether(if) S V…] …かどうか
whether節とif節は主語と動詞を含む名詞のかたまりを作ることができます。これも意外に知らない人が多い項目です。
訳し方は「〜かどうか」です。それではどこで使われるかを確認していきましょう。
1. [Whether he survives or not] depends (on you).
S S V V
(彼が生き残るかどうかはあなた次第です)
= It depends (on you) [whether he survives or not].
仮S V S V
2. I don’t know [whether(if) it will rain (tomorrow)].
S V O S V
(明日雨が降るかどうかわかりません。)
3. The question is [whether you can trust him].
S V C S V O
(問題はあなたが彼を信頼できるかどうかです)
※ If節は目的語として使えるが、主語や補語では使えません。
whether節は主語、目的語、補語、前置詞の目的語として使えます。
例文1ではwhether節が主語(S)の場所で使われています。
※英語では主語がしゅごーく長くなるとダサいので、仮主語のitを置いて「it is ~ that S V」とするのが一般的です。
例文2ではknowの間接目的語(O)の場所で使われています。ifに置き換えても問題ありません。
例文3では補語(C)の場所で使われています。
(7)疑問詞 S V ⇒ [疑問詞 S V…] (疑問詞の意味)…か
[疑問詞 S V]の訳し方は「疑問詞の意味+〜か」です。中学では間接疑問文と習ったかもしれません。
疑問詞 S V のまとめ
疑問詞 … | 意味 |
how ~ / how(形)~ | どのように~か(手段) / どのくらい~か (程度) |
when ~ | いつ~か |
where ~ | どこで~か |
who ~ | だれが(を)~か |
which ~ | どれを~か どちらが(を)~か |
what ~ | 何が(を)~か |
why ~ | なぜ~か |
実際にどこで使われるかを確認していきましょう。
1. [How a car looks] is as important as [how it runs].
S S V V C
(自動車がどのように見えるかは、それがどのように動くかと同じくらい重要である。)
2. You don’t know [how happy I am].
S V O S V
(あなたは私がどれほど幸せかわからない)
3. I asked him [when he would leave Japan].
S V O1 O2 S V O
(彼がいつ日本を去るのか尋ねました)
4. Do you know [where he lives]?
S V O S V
(彼はどこに住んでいるかあなたは知っていますか)
5. Do you know [who stole the book]?
S V O(S) V O
(その本を誰が盗んだか知っていますか)
6. I don’t know [which (of them) will win the game].
S V O (S) V O
(どちらが勝つかわかりません)
7. Tell me [what you have (in your hand)].
V O1 O2 S V
(何を手に持っているのか教えて)
8. I don’t know [why she is (so) angry].
S V O S V C
(なぜ彼女が怒っているのか分かりません)
例文1では主語(S)の場所で使われています。「how +SV」なので「どのように〜するか」と訳す。
例文2ではknowの目的語(O)の場所で使われています。「how 形容詞/副詞+SV」なので「どのくらい〜か」と訳す。howの後ろに形容詞か副詞がくるときは程度を表すので、「どのくらい」と訳す。
例文3ではaskの間接目的語(O)の場所で使われています。「when +SV」なので「いつ〜するか」と訳す。
例文4ではknowの目的語(O)の場所で使われています。「where +SV」なので「どこで〜するか」と訳す。
例文5ではknowの目的語(O)の場所で使われています。「who +V」なので「だれに〜するか」と訳す。”who”はそれ自体が主語なので、「who(S)+V」の形になる。
例文6ではknowの目的語(O)の場所で使われています。「which+SV」なので「どちらが〜するか」と訳す。
例文7ではtellの間接目的語(O)の場所で使われています。「what+SV」なので「何が(を)〜するか」と訳す。これは、関係代名詞のwhatと同じだと考えて「手に持っているもの」と訳しても通じます。訳し方が違いますが同じものです。
例文8 ではknowの目的語(O)の場所で使われています。「why+SV」なので「なず〜するか」と訳す。
※ ”why S V”は”the reason why S V” の省略という考えもありますが、文法で説明するので、いまはそのまま覚えてください。
(8)複合関係代名詞節 S V⇒ [複合関係代名詞節 S V…] (疑問詞の意味)…でも
whoever / whatever / whichever節も主語と動詞を含む名詞のかたまりを作ることができます。これも意外に知らない人が多い項目です。
訳し方は「疑問詞の意味+でも」と訳します。下のまとめ表で確認してください。
疑問詞ever + S V のまとめ
疑問詞ever … | 意味 |
whoever | 誰でも |
whatever | 何でも |
whichever | どちらでも |
実際にどこで使われるかを確認していきましょう。
1. [Whoever comes] will be welcome.
S (S’) V’ V C
([誰でもくる人は]大歓迎です)
2. You can do [whatever you like].
S V O S V
(あなたは[何でもあなたが好きなこと]ができます)
3. You can take [whichever you like].
S V O S V
([どちらでもあなたが好きなものを]取ることができます)
例文1では主語(S)の場所で使われています。「whoever V」なので「誰でも〜する人は」と訳す。
例文2ではdoの目的語(O)の場所で使われています。「whatever S V」なので「なんでも〜するものを」と訳します。
例文3ではtakeの目的語(O)の場所で使われています。「whichever S V」なので「どちらでも〜するものを」と訳します。
復習
ここからは、上の例文を自分の力で文型を振り、訳してください。自分のノートにやっても良いと思います。
名詞句
(1)不定詞 ⇒ [to do …] …すること
1. To study English is good = It is good to study English.
2. He began to learn French
3. I found it easy to speak English
4. His dream is to become a doctor
(2)動名詞 ⇒ [doing…] …すること
1. Fishing in this lake is not allowed.
2. My son likes playing outside.
3. My hobby is collecting old stamps.
4. My son is fond of playing outside.
(3)疑問詞 to do ⇒ [疑問詞 to do…] (疑問詞の意味)…すべきか
1. Tell me what to do.
2. Teach me how to do.
3. The problem is when to start the meeting.
4. I don’t know where to go.
5. I don’t know who to ask.
6. I didn’t know whether to laugh or cry.
名詞節(接続詞の役割)
(4) that節 ⇒ [that S V…] …ということ
1. That he stole my bicycle is clear. = It is clear that he stole my bicycle.
2. The trouble is that he is lazy.
3. Tom said that he was getting better.
4. Tom told me that he was getting better.
5. I found it strange that he knew nothing.
(5) 関係代名詞のwhat節 ⇒ [what (S) V…] …するもの(こと)
1. What he said is true.
2. show me what you bought.
3. That is what he wants.
(6) Whether節・if節 ⇒ [whether(if) S V…] …かどうか
1. Whether he survives or not] depends on you.
= It depends on you whether he survives or not.
2. I don’t know whether if it will rain tomorrow.
3. The question is whether you can trust him.
(7) 疑問詞 S V ⇒ [疑問詞 S V…] (疑問詞の意味)…か
1.how a car looks is as important as how it runs.
2. You don’t know how happy I am.
3. I asked him when he would leave Japan.
4. Do you know where he lives?
5. Do you know who stole the book?
6. I don’t know which of them will win the game.
7. Tell me what you have in your hand.
8. I don’t know why she is so angry.
(8) 複合関係代名詞節 S V⇒ [複合関係代名詞節 S V…] (疑問詞の意味)…でも
1. Whoever comes will be welcome.
2. You can do whatever you like .
3. You can take whichever you like.
まとめ
いま学習した8種類の道具は、英文中の主語(S), 目的語(O), 補語(C), 前置詞の目的語(前置詞+O)の場所で使うことができます。長文を読むときに少し意識して、この名詞のかたまりに気づけるようになりましょう。
名詞のかたまりの種類によって使えない場所があるので、いかに例を挙げます。
① to 不定詞は前置詞の目的語として使うことができません。前置詞の後ろは動名詞のみとなります。
❌ I am fond of [to listen to music]. (不定詞)
⭕️ I am fond of [listening to music]. (動名詞)
② If節は主語や補語として使うことができません。主語や補語の場所ではwhether節を使います。
❌ The question is [if you can trust him]. (if 節)
⭕️ The question is [whether you can trust him]. (whether 節)
このような細かい条件は英作文を書くときに注意してください。
長文を読むときに、まずはこの名詞のかたまりに気づけるようになると、少しずつ正しい読み方ができるようになると思います。いきなり全部に気づく必要はありません。長文を読む中で、少しずつ意識していくうちに、英文がかたまりで理解できるようになり、後ろから訳さなくても理解できるようになります。また市販の参考書で名詞句、名詞節という言葉が出てきたときは、この記事に戻って確認して見てください。理解の一助になるはずです。
この記事が少しでも皆さんの役に立てばありがたいです。正しい英語力を身につけ、自分の夢の実現に近づきましょう!!今日もありがとうございました!
【基本】
① 品詞と文型
② 名詞のかたまり ( 名詞句 / 名詞節 )
③ 形容詞のかたまり ( 形容詞節 / 形容詞句 )
④ 副詞のかたまり( 副詞句 / 副詞節 )