私は高校や中学で英語を教えることで生活ができていますが、10年以上を教育業界に関わる中ではっきりしていることは、万人に通用する勉強法などは存在しないということです。
その中で、どんな勉強法が自分に適しているかは模索しながら、自ら考えて見出していくしかないことを前提に、少しばかり力になれればと思いこの記事を書いています。
まずこの質問にすぐに答えられるでしょうか?
なぜ英語を勉強をするのだろう?
この質問にすぐ答えられるでしょうか。
大学受験のため
就職活動のため
転職活動のため
昇進のため
自分のスキルアップのため
何かに没頭するものがほしいから
英語が話せるとかっこいいから
それぞれの理由があると思いますが、だいたいこんな理由でしょうか。
学生のうちであればエネルギーがあるので、このくらいの理由でも学習に本気で打ち込めるかもしれません。
でも、たいていの人は、このくらいの理由だと三日坊主になる可能性が高いです。
英語を勉強するということは、あくまでも手段でしかありません。
英語を学ぶことが趣味な人は、それぞれの勉強法をすでに見つけ、楽しんでいるはずです。
しかし、普通の人が英語を学習するというのは、あまりに地道です。
効果もすぐに出るとは限りません。
その中で勉強をし、結果を出すということは、ある意味変態です(笑)。
だれかの勉強法を実践するということは、並大抵ではないということを覚悟する必要があると思います。
さらに言えば、巷で有名な勉強法の多くは、
学習者が勉強をする達成感を知っているか
もともと勉強に取り組むことが好きな人が多いというのが現実です。
よく”留学せずに英検1級を取得”というフレーズを掲げている人がいますが、
おそらく”なにかを達成したい” “今の現状を脱出したい”という強い目的や、英語学習自体が本当に好きな人です。
そんな人の勉強を実践できる人も、
”人生を変えたい!!”などの強い思いがないと達成することができないのが普通です。
強いコンプレックスとか、すごい悲惨な経験をした人の方が強いかもしれません。
そういう人は、世の中に出回っているさまざまな勉強法をすぐに試してもいいかもしれません。
自分で試しながら、自らの勉強法を見つけていけるはずです。
曖昧の目的しかなく、何かに没頭することができずに、いつも中途半端になってしまう人は
自分の意志をコントロールするか
自分のと向き合い、目的を明確にしていくしかないと思います。
ではどうやって自分の意志をコントロールするか
それは、”勉強を強制的にする空間”を作るしかありません。
私自身も学生の時に英語の勉強が本当に嫌いでした。
テストでは17点を取るほどです。
勉強をしたきっかけは、進路決定などのある程度差し迫った状況が生まれるたときに、致し方なく勉強していたというのが現実です。
大学生になってからも、特に英語学習には興味がなかったですが、英語が話せたらかっこいいとは思い留学を考え始め、大学の留学プログラムに必要なTOEFLという英語の試験に合格するために、致し方なく勉強しました。
教員になってからも文法がまったくできなかったのが現実です。
しかし、教員として文法を教える必要に迫られて、自ら勉強を始めました。
こんな感じで、私自身の学習は常に必要に迫られて勉強をしてきたというのが現実です。
自ら意識してやってきたことではありませんが、人間は強い目的と必要に迫られた状況に持っていくことが重要だと気づきました。
意志の力なんてない?
「マシュマロテスト」というウォルター・ミシェルの実験をご存知でしょうか。
4歳児を実験室に1人にし、目の前に1つのマシュマロを置いき、食べずに15分待てたらもう一つマシュマロをあげるという実験です。
さらなるご褒美のために、15分我慢ができるかというものです。
実験の結果は、15分待てる子はほとんどいないということです。
平均時間は6分でした。
4分の1以上の子は2分以内でマシュマロを食べてしまい、10分間我慢できたのは4分の1だけでした。
興味深いのは、追跡調査でマシュマロを我慢できた子の方が、学業成績や収入が高かったという事実です。
自分をコントロールできるかで、人生が決まるって少し怖いですよね。
この実験でもう一つわかったことは、マシュマロを我慢できた子は意志が強かったというより、意志をコントロールするのが上手かったという点です。
我慢できた子の多くが、マシュマロを見ないように工夫したり、大きな声で歌ったり、マシュマロに意志が向かないように工夫していたんです。
自分の注意がマシュマロに向かないように、試行錯誤ができたかが大事ということです。
ダイエットとか、仕事でも同じことが言えますよね。
でも私を含めた多くの人はできません。
だから強制的に何かをする空間を、工夫して作るしかないのです。
ズボラで面倒くさがりでマイペースな自分自身も、どうやって自分が勉強せざるを得ない状況を作るかが大切だと気づきました。
急に留学などは難しいと思いますが、
人に英語を教えるというのは、一番手っ取り早い手段でした。
”急にそんなことできない!!”というのが普通の反応です。
しかし、今では小学校から英語教育が始まっているので、
英語が苦手だと感じる人は、小学生に教えることから始めてもいいかもしれません。
差し迫った状況に追い込むには、ある程度の責任が必要です。
人に教えるという状況の中で、英語を基礎から学び、自らの勉強法を見出していくというのが一番効果があります。
自分の勉強が、他人を助けると考えればそれ自体が目的になり
英語学習が手段として、学べる最高の状況を作れます。
目的思考
もし自分の英語を勉強する目的がはっきりしていなければ、その目的をはっきりさせることも効果があると思います。
まず”自分でなぜ英語を勉強するのか?”という質問に対して、どんな理由があるいますか。
大学受験のため
就職活動のため
転職活動のため
昇進のため
自分のスキルアップのため
何かに没頭するものがほしいから
英語が話せるとかっこいいから
上でも述べたように、さまざまな理由があると思いますが、だいたいこんな理由でしょうか。
しかし、一言で答えれるような理由しか出なかった場合、だいたいがすぐに力尽きてしまいます。
そこで、自分が出した答えにさらに”なぜ”を自分に問いかけてみてください。
以上の例のように自分の答えた理由に対して、さらに”なぜ”を自分に問いかけてみてください。
何人かの人は、答えに詰まるかもしれません。
そこで目的がそこまで明確でなく、漠然としていることに気づきます。
これも大きな発見です。
あるいは、この自問自答で自分の目的が明確になるかもしれません。
もしここで自分の目的が曖昧だと思うなら、以下のサイトを参照に”価値観マップ”を作ることをおススメします。
ここで、ぜひ自分と向き合ってみてください。
私自身は「英語を教えて、私の指導を受けた人がなにか目標を達成したときの喜ぶを感じるため、または私の指導を受けた人から感謝されたときに幸せだから」と答えます。
終わりに
学習に対する目的とか環境について述べてきました。
当たり前のことすぎて参考にはならないかもしれませんが、目的が曖昧なのであれば、勉強を始めると同時に、自分と向き合い、どんな環境であれば目的を達成しやすいかを考えることも大切だと思い、この記事を書かせていただきました。
ぜひ、家族や友人と自分の価値観や目的や将来について語り合って見てください。
人と話すことで明確になることも良くあります。
そして、そこで沸いたエネルギーを勉強に向かわせてください。
勉強のための勉強なんて存在しない。
そんな当たり前のことを綴ってみました。
ありがとうございました。