関係詞

関係詞④【関係代名詞の非制限用法】関係代名詞”that”が使えない

坪田塾

関係代名詞の非制限用法を確認していきましょう。

関係代名詞の非制限用法とは

まずは以下の例文を比較して見ましょう。

1)限定用法:We went to a restaurant  which served delicious food. 

美味しい料理を提供するレストランに行きました。

2)非限定用法:We went to Saizeria, which served delicious food. 

私はサイゼリヤに行きました、ちなみに美味しい料理を出してくれました。

例文1)は限定用法のwhich(普通の関係代名詞):関係代名詞whichの節が先行詞を限定しています。関係代名詞があることで、”a restaurant”をより詳しく説明しています。

例文2)は非限定用法のwhich:先行詞に追加の説明を加えています。先行詞が固有名詞や〈所有格+名詞〉,〈this+名詞〉などの場合は,すでに「特定の1つ」に限定されているいて,聞き手が分かっている時は、

より詳しく説明する必要がありません。

こんな時に「,(コンマ)」を置いて非限定用法として使います。

非限定用法にすることで、補足説明の役割になり

「ちなみに〜だよ」と、情報を付け足しているイメージです。

まとめると

◯ 関係代名詞(非制限用法)のまとめ
1)形:「,+関係詞代名詞」(who, whose, whom / which)

※1)コンマがつくのがポイント

※2)先行詞が固有名詞や〈所有格+名詞〉,〈this+名詞〉などの場合は,すでに「特定の1つ」に限定されているいて,聞き手が分かっている時は、

より詳しく説明する必要がありません。

こんな時に「,(コンマ)」を置いて非限定用法として使います。

2)意味:「(あ、ちなみにね) それは(を)/その人は(を)~」

※関係詞の非制限用法がある英文を和訳する場合、先行詞まで読んで一度区切る。その後に補足的に「ちなみに〜」と訳す。

3)役割:形容詞の役割 (前の名詞を補足的に説明します)

◯関係代名詞(非制限用法)の種類

主格(S)所有格*目的格(O)
*先行詞が人who / thatwhose*whom / who / that
*先行詞が物/動物which / thatwhosewhich / that

※非制限用法でも、関係代名詞の決め方は基本的に同じですが

非制限用法では”that”が使えないことには要注意です。

関係代名詞の考え方や使い方をちゃんと理解したい人は、以下の記事も参照してください。理解がより深まるはずです。

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句や節を受ける非制限用法の「, which」

関係代名詞の非制限用法の特徴の一つに、前の節や文などの

語のカタマリを説明することができます。

例文を使って確認していきましょう。

例文

1)節が先行詞:He said he was a lawyer, which wasn’t true.

2)文が先行詞:She suddenly left the club, which surprised us.

例文1)では、先行詞が”he was a lawyer“という節となり、「彼が言ったこと」が「本当ではなかった」という意味になります。この例文のように、名詞を説明するのではなく、前の節を説明する場合は、

非制限用法を使います。

例文2)では、先行詞が”She suddenly left the club“という文となり、「彼女が急に部活をやめた」ことが「私たちを驚かせた」という意味になります。この例文のように、名詞を説明するのではなく、前の文を説明する場合も、

非制限用法を使います。

この例文のように、節や文を説明する場合は

普通の関係代名詞は使えず

関係代名詞の非制限用法を使います。

前の節や文などを説明する場合は「, which」を使います。

Practice① 下線部を先行詞とする関係代名詞を用いて,2つの文を1文にしなさい。

1)Do you know the woman? + She was waiting for me here.

答え
Do you know the woman who(that) was waiting for me here?
⇒前を見る:先行詞は”the woman”は「人」です。
⇒後を見る:”was waiting”の前に主語がないので主格です。

2)Do you know the student? + He broke this window.

答え
Do o you know the student who(that) broke this window.
⇒前を見る:先行詞は”the student”は「人」です。
⇒後を見る:”broke”(動詞)の前に主語がないので主格です。

3)I took a photo of a boy and his monkey. + They were playing in the tree together.

答え
I took a photo of a boy and his monkey that were playing in the tree together.
⇒前を見る:先行詞は”a boy and his monkey”なので、「人」と「動物」です。
⇒後を見る:”were playing”(動詞)の前に主語がないので主格です。
※この場合、先行詞が「人」と「動物」なので”that”しか取れません。

4)These are the shoes. + I paid $69.99 for them.

答え
関係代名詞→These are the shoes which(that) I paid $69.99 for.
前置詞+関係代名詞→These are the shoes for which I paid $69.99 for them.
⇒前を見る:先行詞は”the shoes”は「物」です。
⇒後を見る:”for them” の “them”は前置詞”for”の目的語がなので、目的格”that/which”または省略です。
または「前置詞+関係代名詞」で表し、”for which”を使います。

5)Meg recommended this book. +  It is written in easy English.

答え
Meg recommended this book, which is written in easy English.
⇒前を見る:先行詞は”this book”は「物」です。さらに〈this+名詞〉はすでに「特定の1つ」に限定されているので「非制限用法」を使います。
⇒後を見る:”is written”(動詞)の前に主語がないので主格です。

6)Do you remember John Smith? + He sent us a letter before.

答え
Do you remember John Smith, who sent us a letter before.
⇒前を見る:先行詞は”John Smith”は「人」です。さらに人や場所の名前などの〈固有名詞〉はすでに「特定の1つ」に限定されているので「非制限用法」を使います。
⇒後を見る:”sent”(動詞)の前に主語がないので主格です。

7)We went to a restaurant.+It served delicious food. 

答え
We went to a restaurant which(that) served delicious food. 
⇒前を見る:先行詞は”a restaurant”は「物」です。
⇒後を見る:”served”(動詞)の前に主語がないので主格です。

8)We went to Saizeria. + It served delicious food. 

答え
We went to Saizeria, which served delicious food. 
⇒前を見る:先行詞は”Saizeria”(サイゼリア)は「モノ」です。さらに人や場所の名前などの〈固有名詞〉はすでに「特定の1つ」に限定されているので「非制限用法」を使います。
⇒後を見る:”served”(動詞)の前に主語がないので主格です。

9)The teacher said the questions were easy. +  It turned out to be false.

答え
The teacher said the questions were easy, which turned out to be false.
⇒前を見る:先行詞が”the questions were easy”という節なので、「, which」を使います。
⇒後を見る:”turnd out”(動詞)の前に主語がないので主格です。

10)He told me to stay home. +  I thought it safer.

答え
He told me to stay home, which I thought safer.
⇒前を見る:先行詞が”to stay home”という節なので、「, which」を使います。
⇒後を見る:”I thought”(動詞)の後ろの目的語を関係代名詞に変えるので、目的格です。

まとめ

ここでは「関係代名詞の非制限用法」を学んできました。

それでは、その特徴をまとめていきます。

◯ 関係代名詞(非制限用法)のまとめ
1)形:「,+関係詞代名詞」(who, whose, whom / which)

※1)コンマがつくのがポイント

※2)先行詞が固有名詞や〈所有格+名詞〉,〈this+名詞〉などの場合は,すでに「特定の1つ」に限定されている時に使う。

2)意味:「(あ、ちなみにね) それは(を)/その人は(を)~」

※関係詞の非制限用法がある英文を和訳する場合、先行詞まで読んで一度区切る。その後に補足的に「ちなみに〜」と訳す。

3)役割: 形容詞の役割 (前の名詞を補足的に説明します)

◯関係代名詞(非制限用法)の種類

主格(S)所有格*目的格(O)
*先行詞が人who / thatwhose*whom / who / that
*先行詞が物/動物which / thatwhosewhich / that

※ 非制限用法では”that”が使えないことには要注意です。

非制限用法「, which」を使って、句や節を説明することもできる。

3つのポイントを押さえて、関係代名詞の非制限用法を使いこなせるようになりましょう。

今日もありがとうございました。

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ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。