前回は関係代名詞を使った文の作り方を確認しました。
ここでは入試でも必要になる、関係代名詞の使い方を確認していきます。
その前に、もう一度関係代名詞の役割と、関係代名詞の種類を確認します。
関係代名詞の役割と種類
関係代名詞役割
1前の名詞を説明する形容詞の働き
2文と文をつなぐ接着剤の役割
関係代名詞の種類
主格(S) | 所有格 | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | who / that | whose | whom / who / that |
*先行詞が物/動物 | which / that | whose | which / that |
* 先行詞とは、関係代名詞の前にある名詞のことです。
* 目的格は省略できます。
* whomは、前置詞の目的語でない限り、あまり使われません。省略してしまうか、whoを代用する場合が多いです。
関係代名詞の使い方
上の表をうまく使いこなすためには、
前を見て先行詞を確認し
後ろを見て関係詞節の中を確認する
ことが大切です。
実際の手順を確認していきましょう。
前を見る:先行詞が「人」か「物または動物」か判断する
後を見る : 関係詞節の中で
① 主語(S)が不足していれば = 主格(S)
② 目的語(O)が不足していれば = 目的格(O)
③ すぐ後ろに無冠詞の名詞があり、「(先行詞)~の」という所有の関係が成立すれば = 所有格
この手順を意識しながら、主格、目的格、所有格の関係代名詞を使った文を確認していきましょう。
①【主格】の関係代名詞
これは昨日私に吠えていた犬だ
⇒前を見る:先行詞”the dog”は生き物ですから、「動物」です。
⇒後を見る:動詞”was barking” の前に入る主語が不足しているので、主格の”that/which”です。
主格(S) | 所有格 | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | that / who | whose | that / whom / who |
*先行詞が物/動物 | that / which | whose | that / which |
This is the dog < that(S) was barking at me yesterday >. (that)
This is the dog < which(S) was barking at me yesterday >. (which)
これは昨日私に吠えていた犬だ。
②【目的格】の関係代名詞 … 省略可
彼が勝ったコートは高価だった。
⇒前を見る:先行詞は”the coat”は「物」です。
⇒後を見る:S+Vと続いています。他動詞 bought の目的語が不足してるので、目的格”that/which”または省略です。
主格(S) | 所有格 | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | that / who | whose | that / whom / who |
*先行詞が物/動物 | that / which | whose | that / which |
The coat < that he bought (O)> was expensive. (that)
The coat < which he bought (O)> was expensive. (which)
The coat < he bought (O)> was expensive. (省略)
彼が勝ったコートは高価だった。
③【所有格】の関係代名詞
私は屋根が雪で覆われていた友人の家に行った。
⇒前を見る:先行詞は”my friend’s house”「物」です。
⇒後を見る:
① 先行詞の後ろに無冠詞の名詞があり
②「私の友人の家の屋根」という、先行詞と後ろの名詞の所有の関係が成立。
主格(S) | 所有格(〜の) | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | that / who | whose | that / whom / who |
*先行詞が物/動物 | that / which | whose | that / which |
I went to my friend’s house < whose roof was covered with snow >.
彼が勝ったコートは高価だった。
Practice: 次の文の空所にwho, which, whom, whoseを入れなさい。
次の表を使いながら、問題を解いてみてください。前を見て、後ろを見ることを忘れずに。
主格(S) | 所有格 | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | who / that | whose | whom / who / that |
*先行詞が物/動物 | which / that | whose | which / that |
1) The traditional building ( ) stands near the square is a church.
2) In France, I walked along the river ( ) flows near the Louvre Museum.
3) Jun lives in an house ( ) walls are painted black.
4) The student ( ) is sitting next to me is my cousin.
5) I have a son ( ) lives in Los Angeles.
6) I like the city ( ) I was born in.
7) Do you know the man ( ) is talking with my mother?
8) Where is the brown dog ( ) was walking across the road a few minutes ago?
9) The woman ( ) I met yesterday was the teacher’s daughter.
10) I met a woman ( ) sister is a famous singer.
まとめ
関係代名詞の使い方を詳しく確認してきました。
ポイントをまとめていきましょう。
① まずは下の表を覚える
主格(S) | 所有格 | *目的格(O) | |
*先行詞が人 | who / that | whose | whom / who / that |
*先行詞が物/動物 | which / that | whose | which / that |
② 表の関係代名詞の決める手順
前を見る:先行詞が「人」か「物または動物」か判断する
後を見る : 関係詞節の中で
① 主語(S)が不足していれば = 主格(S)
② 目的語(O)が不足していれば = 目的格(O)
③ すぐ後ろに無冠詞の名詞があり、「(先行詞)~の」という所有の関係が成立すれば = 所有格
以上のことを意識して、関係代名詞を使いこなせるようになりましょう。
今日もありがとうございました。