比較

比較⑩【the 比較級を使う表現】

坪田塾

ここでは”the 比較級”を使う表現をまとめていきます。

(all) the 比較級 for A [because S V…] :「 A[SV]なので、その分ますます~ 」

例文

1) I like him the better for his wealth.

私は彼がお金持ちなので、その分彼が好きだ

この表現の成り立ちを解説していきます。

図解

“the”は限定する役割があります。

ここでは”for his health”の「理由」を限定して

「その分」と訳します。

つまり”the 比較級 for 〜”で「その理由の分、より〜だ」という意味を表します。

ここでは「彼がお金持ちな分だけより好きだ」という意味になります。

例文

2) I like him all the better for his wealth.

私は彼がお金持ちなので、その分よりいっそう彼が好きだ。

”all”を”the 比較級”の前に置くと、強調になります。

「その分だけよりいっそう」というニュアンスで使われます。

none the 比較級 for A [because S V…] :「 A[SV]だからといって、少しも~ない 」  

例文

 I feel none the happier for my wealth.

私はお金持ちだからといって、少しも幸せではない。

この表現の成り立ちを解説していきます。

図解

“the”は限定する役割があります。

ここでは”for my health”の「理由」を限定して

「その分」と訳します。

ここでは”none”が使われていて、”the 比較級 for 〜”を否定し、

「お金持ちの分、より幸せというわけではない(none)」という意味を表します。

none the less for A :「 Aにもかかわらず、~だ 」

例文

I love him none the less for his faults.

=I love him in spite of his faults.

私は彼の欠点にもかかわらず、彼が好きだ。

この表現の成り立ちを解説していきます。

図解

“the less”は”for my faults”を限定して

「その欠点の分〜ない」を意味しています。

ここでは”none”が使われていて、”the less for 〜”を否定し、

「欠点の分、大好きでない(less)というわけではない(none)」という意味を表します。

=「欠点にも関わらず大好きだ」といういみになります。

none = 否定

the less = 否定

none(ー) × the less(ー) = にもかかわらず(+)

見た目からして難しそうな表現ですが、直訳して考えるとわかるときもありますので、

ぜひ表現の本質を理解していきましょう。

ちなみに、この表現から二つの副詞表現が生まれています。

“nonetheless”(副詞)「それにもかかわらず」

“nevertheless”(副詞)「それにもかかわらず」

これらの表現もよく使われるので、ここで覚えておきましょう。

the 比較級 of the two (名詞) :「2つ(2人)の中でより~ 」

例文

Jun is the taller of the two. 

彼は二人の中でより背が高い。

この例文では、二人を比較して、どちらが大きいかを表しています。

➠ 「2つの(2人)うちで~である方」という比較であれば、当然「一つ(一人)」に限定されるので、”the”がつきます。

2つ(2人)のうちで → the 比較級 of the two

 “the”は限定するために使うということを覚えておきましょう。

Practice(練習問題)

1) The more she thought, the (  ) her thoughts became.

① deep ② deeper ③ deepest ④ deeply〈名城大〉

2) We respect Tom all the (  ) for his courage.

① last ② more ③ less ④ most〈流通科学大〉

3) Jane is (  ) of those two girls.

① taller ② tallest ③ the taller ④ the tallest〈広島女学院大〉

日本文を英文にしなさい。

1) 私は彼がいい人だからといって、少しも好きではない。

2) 私は彼の悪い性格にもかかわらず、大好きだ。

まとめ

ここで確認した表現をまとめていきましょう。

(all) the 比較級 for A [because S V…] :「 A[SV]なので、その分(よりいっそう)~ 」

※ allがつくと「よりいっそう」という意味で、強調されます。

none the 比較級 for A [because S V…] :「 A[SV]だからといって、少しも~ない 」

none the less for A :「 Aにもかかわらず、~だ 」

the 比較級 of the two (名詞) :「2つ(2人)の中でより~ 」

※ “the”は限定するために使われています。

なにを限定しているかは意識して、表現の本質を理解して覚えていきましょう。

今日もありがとうございました。

ABOUT ME
ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。