助動詞

助動詞② 【may / might / may well / may as well】

坪田塾

今回は助動詞may、mightの表現を確認していきましょう。

may (推量)「〜かもしれない」

例文

John may know something about the man.

ジョンはその男について何か知っているかもしれない





否定文

John may not know something about the man.

ジョンはその男について何か知らないかもしれない

一般的なmay(推量)の使い方です。

確信度が50%くらいの時に使いましょう。

may (許可)「〜しても良い」

例文

A : Have you finished your homework? (宿題終わった)

B : Yes, I have done. (終わったよ)

A : You may go now.(もう行ってもいいよ)

may(許可)の使い方です。

宿題を終えたことを確認し、出かけてもいいことをAさんが「許可」しています。

私が留学している時に、may「許可」の意味が使われた時を紹介します。

アメリカに留学中に、キャンパス内を歩いていると、ある慈善団体がアンケートに答えほしいと声をかけられたときのことです。

私がアンケート用紙に記入している時に、偶然ルームメートが通りかかり、話しかけてきたので、普通に会話をしようとしたのですが、その時に慈善団体の方が私のルームメートに対して

”You may not see!”(見てはいけません)

と言ったのを覚えています。

canなどに比べて、少し堅い言葉だと感じました。

また、ルームメートに申し訳ない気持ちになったことを覚えています。

否定 “may not” (禁止)「〜してはいけません」

否定文

A : Have you finished your homework? (宿題終わった)

B : Not yet. (まだだよ)

A : You may not go now.(行ってはいけません)

may(許可)を否定の意味で使うと禁止の意味になります。

「しても良い」(肯定) → 「してはいけない」(否定)

疑問文 “May I ~” (許可)「〜してもいいですか」

疑問文

May I go to the restroom?

トイレに行ってもいいですか?

may(許可)を疑問文で使うと、相手に「許可」を問う意味で使われます。

”May I ~”で使うようにしましょう。

ネイティブの方に聞いたエピソードを紹介します。

アメリカ人の友人が小学生の頃、授業中にトイレに行きたくなった際に

“Can I go to the restroom?” (トイレに行ってもいいですか)

と先生に聞くと

“Can you?”(行けるの)

“You should say “May I”” (“May I”を使うべきよ)

と言われたそうです。

日常では”can”を使うことが多いですが、

正式には”May I”を使う方がいいということですね。

日常会話では”can”や”Could”を使うのが普通ですが

教育上はまず”may”を正しく使えるようになるようにするんですね。

may (祈願)”May + S + V ~!” 「〜しますように」

例文

May you get well soon!

早く良くなりますように

“may”(祈願)は「~しますように」という話し手の祈りの気持ち、願望を表現するときに使う祈願文です。

助動詞mayを前に出すのが特徴です。

形は“May+S+動詞の原型!”を使います。

映画「スターウォーズ」の中で以下のセリフがよく使われています。

”May the Force be with you”

「フォースと共にあれ」

まさにこのセリフはmay(祈願)を表す表現ですね。

might(推量)「〜かもしれない」 ※mayの過去の意味ではない

例文

John might know something about the man.

ジョンはその男について何か知っているかもしれない

“might”は”may”の過去の意味ではなく、

話し手の確信度が変わってきます。

may = 確信度が50%

might = 確信度が30%くらいの時に使うとイメージしましょう。

ネイティブの方に聞いた話ですが、日常会話では確信度に関係なく

「〜かもしれない」という意味では”may”より”might”を使う方が多いみたいです。

アンケートをとったわけではないので、感覚的なところだと思いますが

”may”の方がお堅いイメージがあり、「許可」の意味もあるので、

混乱を避けるために”might”の方を使っているのかもしれません。

may(might) have + 過去分詞「〜したかもしれない」

mightには、mayの過去の意味はなく、mightを使うと、話し手の確信度が下がると話しましたが、

では「〜したかもしれない」という過去の意味で使うのにはどうすればいいのでしょうか。

答えは、may have + 過去分詞”を使うことになります。

may have done 「〜したかも知れない」


「may have done」は現在の状況において、した可能性もしていない可能性もあることを表します。

例文

I have a pain in the left leg, I may have broken it.

左足が痛い、折れたかもしれない

might have doneは「〜していたかも知れない」

「might have done」は仮定法として使われます。
過去の事実に反して、もし何らかの条件であったら、〜していたかも知れない(実際にはしていない)ということです。

例文

If you had given me some advice, I might have passed the exam.

もし、あなたが何かアドバイスをしてくれていたら、私は試験に合格していたかもしれません

このように、現在の状況において「した可能性もしていない可能性もあることを表します。過去の推量 「 ~ したかもしれない 」 を表す場合は 「 may have + 過去分詞 」を使います。

may = 現在が起点

might have done = 仮定法 (過去の推量)

may well + 動詞の原形 「たぶん ~ するだろう」「 ~ するのももっともだ」

例文

It may well be true.

それはたぶん本当だろう

例文

You may well think so.

君がそう思うのはもっとも

may = 確信度50% 「かもしれない」

well = 確信度に+α

may「かもしれない」+ well「+α」=「たぶん〜だろう」「するのももっとも」

wellによって確信度が上がり、「たぶん〜だろう」「するのももっとも」という意味になるというわけですね。

well を用いることによって 推量を表す may の確信度合いを強めることができると理解しましょう。

may(might) as well + 動詞の原形 「 (しょうがなく) ~ する方がよい」

例文

You may(might) as well walk home. the train is very delayed.

歩いて帰った方がよいです。電車がかなり遅れています。

この例文のように、「 (しょうがなく) ~ する方がよい」という時に

“may(might) as well + 動詞の原形”を使います。

might as well A as BBするくらいならA したほうがましだ」「BするのはAするようなものだ」

BするくらいならA したほうがましだ」

You might as well throw your money into the fire as lend it to him.

あなたは彼にそれを貸すくらいならあなたのお金を火に投げ込むほうがよいです。


A = throw your money into the fireあなたのお金を火に投げ込むほうがよい

B = lend it to him彼にそれを貸すくらいなら」

BするのはAするようなものだ」

Youmight as well talk to a stone wall as persuade him.

彼を説得するのは、石垣に話しかけるようなものだ


A = talk to a stone wall石垣に話しかけるようなものだ

B =persuade him彼を説得するなら

※この表現の意味は、「彼を説得するのは不可能」ということを強調しています。

「説得しても絶対に聞かないので、石垣に話しているようなものだ」という意味で使われています。

「might as wellA asB」は「B するのは A するようなものだ」「B するくらいなら A するほうがよい」という意味で、不可能・不愉快のニュアンスを表す表現です。

この表現では”may“よりも”might”を使用することが望ましいです。

まとめ

それではmay、mightのの使い方を確認して行きましょう。

・may (推量)「〜かもしれない」

・may (許可)「〜しても良い」

・may (祈願)”May + S + V ~!” 「〜しますように」

・might(推量)「〜かもしれない」 

※mightはmayの過去の意味ではなく、話し手の確信度が下がる。

「かもしれない」の意味では、会話の中で「might」の方が良く使われる。

may have + 過去分詞「〜したかもしれない」(現在が)

・might have + 過去分詞「〜していたかもしれない」(仮定法)

may well + 動詞の原形 「たぶん ~ するだろう」「 ~ するのももっともだ」

may(might) as well + 動詞の原形 「 (しょうがなく) ~ する方がよい」

might as well A as BBするくらいならA したほうがましだ」「BするのはAするようなものだ」

これらの意味を例文と一緒にまずは覚えていきましょう。

今日もありがとうどざいました。

ABOUT ME
ゆん
現役英語教師をしながら英語に関する情報を書いています。今年で教員生活10年目になります。みなさんに役立つ情報をできる限り発信していきたいと思います。